ジャズ・オーディオの雑記帳
by 6041のS

Take Fiveの聞き較べ(2009.8.26)

 同じ録音の音源でも、製作の違いにより音が違うと言うことは、オリジナル盤との違い以外にもある。デイブ・ブルーベック・カルテットのタイム・アウトというアルバムは当時名録音といわれたものの一つである。ぼくはタイム・アウトを4枚持っている。
 
 上に示した2枚のジャケットは、左がオリジナル・ステレオ版盤の物で、右がCBS-SONYになってからのものである。大きな違いはTake Fiveと入っているかどうかである。
 ぼくの持っている4枚と言うのは、
1) CL 1397の米国モノラルのオリジナル盤(ステレオ盤はCS 8192)レーベルが6つ目のデザインのもの。
2) YS-214の日本コロンビアが出したステレオ盤。これはオリジナル盤に近いデザインのジャケットで、ペラジャケである。
3) SONP 50129のCBS-SONYのステレオ盤。ジャケットにはTake Fiveと入っている。これにはSX68 SOUNDとうたってある。
4) SOPM 150のCBS-SONYのステレオ盤。ジャケットは3)と同じ。
 これ以外に同じ音源のTake Fiveを収録したCBS-SONYのオムニバス盤を2枚持っている。
5) SONP 50003「Hey Brubeck, Take Five」(23AP 663もある)
6) 40AP 487〜8「Dave Brubeck」
 これが不思議なことに全部音が違うのである。40AP 487〜8「Dave Brubeck」は溝幅を狭めて、音を詰め込んでいるので、ダイナミックレンジが狭くなり、明らかに平板な音となっている。SONP 50129とSOPM 150は良く似たメリハリ形の音であるが、あとから出たSOPM 150の方が各楽器の音のバランスが整っている。全体のバランスとかダイナミックレンジ、音の再生帯域の広さもあるが、1番気になるのは各楽器の音色である。中でもポール・デスモンドのアルト・サックスとジョー・モレロのドラムの音が目立つ。アルトの音が倍音を含んでふくよかに鳴るか、基音のみが多くて硬くなるかがレコードによって異なる。シンバルで言うとスティックで叩いた時に芯のあるアタック音をともなってシンバルが鳴るかならないかである。また太鼓のスケール感とスピード感である。こういうところがうまく表現できていると、音楽が本当に心地良く聞こえる。これが硬い音になると、特にヴォリュームを上げて音を大きくすると、聞くに堪えなくなり、その差が良くわかる。
 ぼくが良いと思ったのは、まずCL 1397のオリジナル盤である。すべてが好ましく聞こえる。この盤はモノラルなので、他のステレオ盤と比較するのは難しいが、それでも良いと思う。次はYS-214である。この盤はかまぼこ型の録音であり、いわゆるHi-Fiではないが、アナログらしい雰囲気を持っている。これと対照的なのがSONP 50003である。メリハリの利いた現代サウンドである。音も非常に良い。SOPM 150とSONP 50129もこれと良く似た音の傾向である。ぼくの好みで言うと以上のようになるが、この音源自体がよい録音なので全体のレベルは高い。参考にCDの音も聞いてみたが、ダイナミックレンジの大きい、帯域も広い、Hi-Fiな音である。しかしやはり音が硬く、ヴォリュームを上げると聞き辛くなる。
 こんなことを楽しみだすと、厄介なことに、同じアルバムでも、製作年度、製作国により音の傾向が変化するので、何枚も買い込むことになる。それとアルバム番号を覚えるようになる。結果的にはオリジナル盤の音が良いことが多いが、オリジナル盤は高価であり、それ以外で音の良い盤を捜すことが出来た時は、嬉しいものである。






働く楽しさ(2009.8.28)

 忘年会の帰りにタクシーを拾った。運転手さんは60歳前後に見えましたが、「お客さん、働く事は楽しいですね」と話しかけてきた。
 1年ちょっと前、ある会社を定年退職した。その直後は、朝定時までに出社しなくてもいいと思うと開放感を覚える。二週間ほどは最高の日々だった。しかし、その後は何もする事が無く、一日が長く感じ出した。散歩をしたり、パチンコをしても、消化できる時間はわずか。読書にも集中できない。退職後半年目ぐらいから、死ぬほど退屈な日々が続き、再就職してハンドルを握っている。そして冒頭の「働く事は楽しい」という感想になったのである。
 (92年の「エコノミスト」編集部からの記事)
 この記事を読んで、何か期する事があってスクラップしておいたものである。

 ぼくも2年前に会社を退職し、現在は親から引き継いだ農地で、野菜作りをしようと思い、豊田市の農ライフ創生センターで2年間の農業研修を受けながら、毎日を過ごしている。その状況については、この雑記帳にも時々書き散らしてきたが、一緒に研修しているメンバーと話しをしていると、今の農業では、これで生活をしようと思うとなかなか大変であるが、それでも作物を育て、収穫し、それで消費者の方が喜んでくれる(商品として売れる)と、とてもやりがいを感じるのである。しかし課題も多い。今農業が直面している色々な問題を避けて通れないからである。逆に言うと、従来のやり方にとらわれず、新しい発想で農業をすれば、可能性は有るのである。
 数年前ハワイに旅行した時、帰国時のホノルル空港で、現地の旅行会社の方が出国の手続きの案内をされていた。その中に白髪のかなり年配と見える女性の方が元気に働いていた。失礼と思いながら、年齢を聞いてみると、80歳を過ぎていると言う。アメリカには定年という制度はなく、元気なうちは働く方も多い。
 定年を過ぎても、社会の役に立ちたいという思いは、多くの方が持っていると思う。色々な方法があるだろうが、やはり働くというのは最も大切な方法だと思う。しかし現在は最悪の失業率という。






Blue Bossa特集(2009.8.30)

 ケニー・ドーハムが作曲したボサノバ調のこの曲を、ぼくが素晴らしいと思ったのは、アート・ペッパーのサンフランシスコ・サンバというアルバムの演奏を聞いてからである。アート・ペッパーはこのアルバムの中で、16分におよぶBlue Bossaの演奏を、ほとんど一人でハードにパワフルにソロを取っている。この演奏を聴くと、ぼくは彼から元気をもらうのである。ペッパーにはこのほかにアマング・フレンズというアルバムでもBlue Bossaを演奏しているが、ぼくはパワフルなこちらの演奏が好きである。以下のリストはぼくが持っているBlue Bossaの演奏の一覧表である。

1 Joe Henderson (ts) [Page One] 1963 BN
2 Saskia Laroo (tp) [Sunset Eyes 2000]
3 Kenny Dorham (tp) [What Happens?]
4 Milt Jackson (vib) [Centerpiece]
5 Gene Harris (p) [Black and Blue]
6 Chet Baker (tp) [From A to Z Vol.1]
7 Curtis Fuller (tb) [Meets Roma Jazz Trio]
8 Lou Donaldson (ts) [Birdseed]
9 Tommy Flanagan (p) [Montreux '77]
10 Art Pepper (as) [San Francisco Samba]
11 McCoy Tyner (p) [Blue Bossa]
12 Eddie Daniels (cl) [Blue Bossa]
13 Chris Flory (g) [Blues In My Heart]
14 Joe Henderson (ts) [Milestone Profiles] 2006 Milestone
15 Joe Pass, J.J. Johnson (g & tb) [We'll Be Together Again]
16 Joe Henderson (ts) [The Standard Joe] 1991 Red
17 Brian Bromberg (b) [Wood 2]
18 George Benson (g) [After Hours]
19 Tete Montoliu (p) [Grandes Exitos De Tete]
20 Joe Henderson (ts) [Live In Japan] 1971 OJC
 Blue Bossaといえば、何といっても有名なのが、ジョー・ヘンダーソンがブルー・ノートに録音したページ・ワンというアルバムである。ここでは作曲者のケニー・ドーハムも共演しており、またピアニストのマッコイ・タイナーも自分のアルバムにBlue Bossaをこれ以降取り上げている。そしてジョー・ヘンダーソンは何回もこの曲を演奏しているが、聞く印象は随分と異なる。ぼくにとってサスキア・ラルーの演奏は、オランダで一緒に写真に納まった縁もあって、なかなか良いと思ってしまう。
 2枚のCD-Rに編集して、流して聞いているが、音を絞ればバック・ミュージックであるが、大きな音で元気をもらう。













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