ジャズ・オーディオの雑記帳
by 6041のS

日本のジャズの録音(2012.1.25)

 先日、キット屋の大橋店主が山本剛のミスティのCDを入手し、楽しんでいるというのを日記で読んで思い立ち、日本のジャズの好録音と言われたLPをごそごそと探し出して聞いている。
 最初はミスティも含めたスリー ブラインド マイスのレコード。この会社はプロデューサーの藤井武さんとエンジニアの神成芳彦さんのコンビで、日本のジャズメンの作品を好録音で多く制作していた。
・Misty / Tsuyoshi Yamamoto / PAP-20001 1974年
 タイトル曲Mistyのピアノの音は、長い間ぼくのカートリッジのチューニングのチェックに使っていました。少し硬質で、切れの良い音は素晴らしいです。'74年度SJの優秀録音賞を受賞している。
・Blow Up / Isao Suzuki / PAP-20005 1973年
 '73年度SJの日本ジャズ賞を受賞したアルバム。鈴木勲のベースが太い音で録音されています。菅野邦彦のピアノもよくスイングしています。
・Be-Bop'82 / Kenji Mori / PAP-25021 1982年
 地元名古屋の森剣冶がチャーリー・パーカーの曲を取り上げたバップジャズです。こういう曲を演奏する森のアルトはとてもよく歌っています。
・Coco's Blues / Wada Sunao / TBM-12 1972年
 同じく名古屋の和田直のブルースギターです。和田さんはブルースの演奏を得意とするだけあって、とてもブルージーです。
 次の2枚は、菅野沖彦さんの録音で有名なオーディオラボの作品。
・Impression / Tatsuya Takahashi / ALJ-1075 1979年
 高橋達也さんの若きテナーです。
・Lady Bird / Kazuo Yashiro / ALJ-1054 1977年
 '77年度SJの最優秀録音賞を受賞したアルバム。菅野沖彦さんの見通しの良い録音は、ジャズには美しすぎる気もしますが。

 次は、フルハウス・レーベルでトリオが制作した3枚。録音エンジニアは菅野沖彦さんと及川公生*さんである。
・My Little Suede Shoes / Naoki Nishi / PAP-9209 1980年
 若き西直樹のピーターソンばりのテクニックでスイングするピアノを捉えた1枚。これも'80年度SJの最優秀録音賞を受賞したもの。
・Straight No Chaser / Naoki Nishi & Tatsuya Takahashi / PAP-25001 1981年
 上記のアルバムの続編ともいうべき1枚で、西直樹のピアノトリオに高橋達也のテナーが加わり、この録音も素晴らしい。
・Songs On My Mind / Masaru Imada / PAP-25034* 1982年
 今田勝が選曲したスタンダードをとにかく楽しく演奏している。録音の及川公生さんも菅野沖彦さんに劣らず素晴らしい録音をしている。

 録音の良いアルバムは、大きな音量で聞いてもうるさくならず、迫力が増すというのが良いですね。しかしどうしてもこういう好録音のジャズを聞くと、最後はヴァンゲルダーのサウンドを聞きたいと思うようになるのが不思議ですね。今手元にあるのは、
・Together Again! / Wilis Jackson / Prestige 7364 1965年
 ウィリス・ジャクソンのアーシーなテナーに加えてジャック・マクダフのコテコテのオルガンサウンドを捉えたヴァンゲルダーの中音の厚い録音、いやぁー、ジャズですね!

 




内呼吸の話(2012.1.31)

 11月の後半に「60歳の手習い」と称して、生物の内呼吸の話をしたが、どうも消化不良を感じていたので、その後色々と関連資料を調べてみた。ぼくなりに理解したことを再度整理してみる。(独学なので自信はないが)先回言ったことを再度整理すると、
 ・内呼吸には三つの段階がある。
 第一段階
 解糖系といい細胞質基質内で取り込んだグルコースをピルビン酸に変える反応である。
 第二段階
 細胞内のミトコンドリアでクエン酸回路での反応によりピルビン酸がさらに分解される。
 第三段階
 クエン酸回路で生じたNADH2とFADH2がさらにミトコンドリアの内膜に存在する電子伝達系で酸化される。この三つの過程でグルコース1分子から36分子のATPが生産されるのである。

 内呼吸というのは、乱暴な言い方をすれば、グルコース(ブドウ糖)から水素を引き抜いて、余分な炭素と酸素をCO2として排出し、得られた水素のエネルギーでもってATP合成酵素という発電機を回して、ATPというエネルギーを取り出し、最後に呼吸で取り込んだ酸素で、使い終わった水素を水に変換する過程と言えるのではないか。
 解糖系というのはグルコースから水素をひき抜きやすいように2個のピルビン酸に分解する過程。
 C6H12O6+2ATP→ 2C3H4O3+4H+4ATP
 クエン酸回路というのは、ピルビン酸から順番に1個づつ、何段階かの反応に分けて水素をひき抜く反応。
 2C3H4O3+6H2O → 6CO2+20H+2ATP
 電子伝達系というのは得られた24個の水素でATPを合成する反応。
 24H+6O2 → 12H2O+34ATP
 反応をまとめると
図は、東京大学 生産技術研究所 野地博行さんの「まわる分子との対話−ATP合成酵素のしくみを探る」より引用した。
 C6H12O6+6H2O+6O2 → 6CO2+12H2O+38ATP
 外呼吸では、一見酸素を取り込んで、その酸素が炭素と結合して炭酸ガスが出たように思うが、実際は異なり取り込んだ酸素は水素と結合して水となるのである。このシステムのエネルギー変換効率は約40%と高く、他は熱などに変換される。
 また、この反応でたいへんユニークなのは、電子伝達系でのATP合成酵素は水素のエネルギーでもって本当に回転してATPを合成している。まさにミトコンドリアはエネルギーの発電所である。










<<雑記帳トップへ戻る