ジャズ・オーディオの雑記帳
by 6041のS

10インチのジャズ・レコード(2012.4.10)

 1950〜1960年代に制作された10インチのジャズレコードを聞いていると、音が前に飛び出してくるような音圧の高いレコードに出くわすことがある。10インチというのは集中して聞いても、集中が途切れることなく、思わずそれぞれの演奏に聞き入ってしまう手ごろな時間の演奏であり、良い演奏に出くわすとつい手が出るのである。
 ・Buck Meets Ruby / Vangurd , AVRS 7002-X
 Vangurdという中間派の宝庫のレーベルの代表的アルバム。このレーベルは音の良いことでも知れているが、これも素晴らしい録音のオリジナル盤。
 ・Norman Granz' Jazz At The Philharmonic Vol.12 / Mercury
 ノーマン・グランツの主催するJATPからの1枚。A面、B面それぞれ1曲づつというジャムセッションであるが、メンバーが素晴らしく、ロイ・エルドリッジ(tp)、チャーリー・パーカー(as)、レスター・ヤング(ts)、ハンク・ジョーンズ(p)、レイ・ブラウン(b)など往年のそうそうたるメンバーの熱い演奏に思わず聞き入ってしまう。
 ・Piano Moods , Ralph Sutton / Columbia CL 6140
 ラルフ・サットンのピアノシリーズの1枚で、心地よいストライドピアノを楽しめる。
 ・Saxophone Contrasts , Al Gallodoro / Columbia CL 6188
 サックス奏者のGallodoroはトスカニーニのNBCにも在籍していたことがあり、そののちポール・ホワイトマン楽団で演奏をしていた。この1951年のレコードは彼の名プレイが聴けるオリジナル盤。
 ・Introducing The Kenny Drew Trio / Blue Note 5023
 ケニー・ドリユーのデビューアルバム。カーリー・ラッセルとアート・ブレーキーが共演している。若きドリューの溌剌とした演奏が楽しめる。UAで製作された再発盤。
 ・Elmo Hope Quintet / Blue Note 5044
 これは日本の東芝より発売されたオリジナル10inchコレクションの1枚。
 ジャケットもそれぞれの時代を反映した雰囲気を持っており、これも楽しめる。
 
 




Blue Note レコードのLABEL(2012.4.12)

 数年前に、ジャズ喫茶「グッド・ベイト」で"オリジナル盤で聞くジャズ"というタイトルでLPレコードコンサートがあった。これを聞きに来た人の一人が、これを聞くと再発盤はセミの抜け殻のような音だねと評していた。これは極端としても、たいていのジャズのオリジナル盤は、確かに音が良い。低音のエッジがしっかりしているとか、音圧が高く音がビビッドであるとか、色々な良さがあるが、なんといっても中音域がしっかりと前の出てきて、音楽が鳴っているという感じが素晴らしいと思う。
 そんなオリジナル盤の魅力にはまると、どうしてもオリジナル盤が欲しくなる。とりわけブルーノートのオリジナル盤は人気が高い。ではブルーノートのオリジナル盤をどうやって見分けるか。基本的にはレーベルの表示から作られた年代を区分する。おなじみの白とブルーのレーベルの赤い矢印の部分の表示が、表のラベル表示の違いで年代区分をするのである。写真のレーベルにはLexington Ave., NYCと書かれており、BLP1516では年代的にオリジナル盤に該当するのである。
区分 レーベル表示 年代区分
1 Lexington Ave., NYC 1954〜1958
2 47W.63rd,NYC 1958〜1963
3 Blue Note Records Inc. New York , USA 1963〜1966
4 a division of Liberty 1966〜1970
5 a division of United Artists 1970年代
6 finest in jazz since 1939 1985年以降
 基本的なこの表示区分のほかに、BLUE NOTEという文字の"E"の文字の下に、商標の®マークの有無も年代識別の目安になる。このマークがついた最初はホレス・シルバーのブローイン・ザ・ブルース・アウェイ(4017)と言われています。
 それ以外にも、深溝があるかないかとか、音溝とレーベルの間のスペースに"耳"マークがついているかいないか、ヴァンゲルダーの刻印、RVG or van gelder があるかないか、さらには使われているジャケットのデザインの微妙な違いにこだわって、オリジナル盤を判定しているのである。これだけの着目点をブルーノートのLPすべてに当てはめて、このレコードであればオリジナル盤は63の深溝で耳ありのRVGだから、これは完全オリジナル盤だと判定するのである。
 今のぼくにはとてもそんな芸当はできないが、見ているとまるで腕の良い骨董鑑定士のようである。それがブルーノートに限らず、コロンビア、ヴァーブなどなど、あらゆるレーベルで判断するのである。凄い量のデータベースが、頭の中に構築されているのである。
 熱中するという事は凄いことである!
 









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