ジャズ・オーディオの雑記帳
by 6041のS

クリフォード・ブラウン―天才トランペッターの生涯(2013.3.5)

 昔、アート・ブレイキーとジャズメッセンジャーズの演奏する、「バードランドの夜」というアルバムでクリフォード・ブラウンのトランペットの素晴らしさに魅せられて、いつもこのアルバムを手元に置いて聞いていた。
 
 それ以降クリフォード・ブラウンのアルバムはいつも気にかけて入手していた。
 
 「クリフォード・ブラウン―天才トランペッターの生涯」カタラーノ・ニック著、川嶋文丸訳、音楽之友社 2003年出版
 
 ここで言う"もし"という言葉はあまり意味をなさないが、もしクリフォード・ブラウンが不慮の事故で若くして亡くならなかったなら、ソニー・ロリンズはブラウン・ローチクインテットの不動のテナーとして参加し続け、テナーのチャーリー・パーカーと呼ばれるようになっていたかもしれない。クリフォード・ブラウンが亡くなるわずか23日前に、オハイオ州クリーブランドにあるコットンクラブでのライブ録音(Vol.1〜3)を聞いていてそう思った。
 事実クリフォード・ブラウンが亡くなった後、ケニー・ドーハムが替わって参加したマックス・ローチクインテットでは、しばらく在籍したのちロリンズは退団してしまう。やはりドーハムはドーハムであってブラウンには成り得なかったのである。
 
 追記:
 クリフォード・ブラウンについて、ぼくの考えをまとめたいと思い立って、上記のようなことを書きかけたが、そこで放置して1か月がたってしまった。続きを書こうとしても、そこまでのテンションが戻らないので、言いわけを書いていったん中断します。(2013.4.5)
 
 




作物と土壌pHのちょっとした理屈(2013.3.14)

 粘土鉱物の末端には、片方しかシリカやアルミと結合していない酸素が存在したり、腐植土には水酸基(-OH)やカルボキシル基(-COOH)が存在しているので、イオン結合能力がある。
 畑に肥料を撒くと、例えば窒素分はNH4+として水の中にイオンとして存在し、植物の根から吸収可能となる。素朴な疑問として、イオンとして水に溶けて存在すると、雨などで肥料分が簡単に流されてしまうように思えるが、実際はそうはならなく土中に保持されている。その理由が、土壌が備えているイオン結合能力と肥料成分が、NH4+ −O−Siといった形でイオン結合して固定されているからである。
 このような土壌の持っている電荷は、土壌の回りのpHによってその性質が変化する。したがって不安定な電荷である(pH依存電荷という)。雨の多い日本の土壌では、雨にさらされると土壌pHは酸性に変化する。土壌の酸性化が作物の生育に与える問題点を整理すると、以下のような表になる。
酸性化に伴う問題点 問題点の特徴
水素イオン濃度 水素イオン濃度が、作物生育に直接悪影響を与えることは少ない。
アルミニウム、鉄、マンガンの可溶化 土壌の酸性化(pHの低下)によって、土壌中に含まれるアルミニウム、鉄、マンガンなどが土壌溶液中に溶け出し、作物根に害作用を与えたり、過剰吸収されることにより悪影響を及ぼす。
リンの吸収低下 土壌の酸性化によって可溶化したアルミニウムや鉄がリンと結合し、難溶性化合物を生成する。その結果、作物がリンを吸収しにくくなる。
カルシウムやマグネシウムの不足 土壌の酸性化の過程で、主要な交換性塩基であるカルシウムやマグネシウムが水素イオンと陽イオン交換して土壌から溶脱する。結果的にこれらの養分が不足して、作物生育が抑制される。
微量元素(ホウ素、亜鉛、モリブデン)の欠乏 酸性化に伴ってホウ素の溶解度が低下し、作物への有効性が小さくなる。亜鉛は逆に溶解度が増して溶脱しやすくなる。モリブデンは酸性化によって可溶化した鉄と結合して難溶性化合物となり、作物が利用しにくくなる。
微生物活性の変化 土壌中での有機物分解に関与する細菌は、土壌が酸性化することで活性が低下する。逆に、糸状菌は酸性化しても活性が衰えない。その結果、糸状菌が優先し、微生物の多様性が失われる。細菌の活性低下は有機物分解に伴う養分の放出を衰退させる。
この表は「土壌学の基礎」松中照夫著、農文協 より引用

 この中で最も影響が大きいとされているのが、アルミニウムによる根の伸長阻害であり、根の先端の細胞分裂域における細胞分裂の阻害であることが解明されている。酸性土壌に強いとされる植物はこのアルミニウムに対する防御機構を備えている。その一つが有機酸を根から分泌してアルミニウムとキレート結合を発生させて不溶化をはかるというもので、トウモロコシではクエン酸を、ソバはシュウ酸を、小麦はリンゴ酸を分泌して防御する。また西洋アジサイのように、根に侵入したアルミニウムを蛋白質を使って体内に移動させ、花の色を変化させるものもある。(酸性土壌でアルミニウムを取り込むと、花の色がピンクからブルーに変化する)
 逆に、レタス、ホウレンソウのように耐酸性が最弱の作物は、単にアルミニウムの耐性が無いのみでなく、耐Mn性や耐低pH性も弱いようである。
 このように土壌のpHのコントロールは重要であるが、この問題でもう一つ忘れてはならない重要な点は、水の関与である。作物を健全に生育させるためには適切な水分コントロールが大切である。
 Q:以上のようなちょっとした理屈がわかると何かメリットがあるのか?
 A:例えばトマトにカルシウム不足による尻腐病が発生し、その原因を考えるときに、1)単に土壌中のカルシウムが不足しているのか。2)水分が足りなくてカルシウムがイオン化されていないのか。3)pHが低くて溶脱したのか。4)他の過剰な金属と拮抗して吸収できないのか。幅広く原因を追究できるようになる。もちろん1)以外の原因の時にカルシウムを補給しても対策とならない。但しこういう時は、通常カルシウム液を葉面散布して、対処療法することが多い。
 
 「追加」紹介のページ
 ぼくが表を引用した「土壌学の基礎」松中照夫著、農文協 という本は、いつも手元に置いて何かあるとページをめくっている本です。農業の勉強を始めた最初の頃に先生より紹介されて、購入したのですが、正直言って最初の頃は、読んでいても内容が今一つ実感としてピンとこなかったのですが、農業の奥深さが少しづつわかってきたころより、この本の内容の素晴らしさが実感できるようになりました。
 今回、「作物と土壌pHのちょっとした理屈」という短文を書こうと思ったのは、この本の第8章 土壌が養分を保持する機能、第9章 土壌の酸性化と作物生育 を読んでいて、会社時代に仕事で使っていた、電荷、イオン交換、pH緩衝能、金属のイオン化傾向などと言ったなつかしい技術用語が出てきたことと、目から鱗の土壌の性質を知り、強く印象を受けたからであります。
 
 以下に農文協のホームページに紹介されている、この本の書誌詳細情報の一部を紹介します。

 編集者より
 土壌学の基礎がわかりやすく解説されているだけでなく、以下のような、土壌と環境との相互関係や、食糧生産の基本的な場であることなど、土壌の基本的なとらえ方も伝えたいという著者の思いが込められているユニークな1冊。
 (1)土壌が与えられた環境によって作り出され、環境と調和して存在するものであること。
 (2)土壌が食料生産の基本的な場であるということ。
 (3)地球環境変動と土壌とは密接に関連しており、土壌に由来する環境汚染は土壌への無関心に起因していること。
 (4)今後、持続的に食料生産を維持するには、土壌肥沃度の保全が不可欠であること。
 (5)土壌の基本的な性質を知ることは、与えられた環境で最適な土壌肥沃度の保全をおこなうためであること。
 (6)作物生産が土壌肥沃度だけでなく、ほかの多くの要因の影響を受けていること。
 (7)「いかなる土壌も良い土壌」に変えることができるということ。
 
 著者
 松中照夫(まつなか てるお)  酪農学園大学教授・農学博士(北海道大学)
 1948年 兵庫県尼崎市に生まれ。北海道大学農学部農芸化学科卒業。北海道・農業改良普及員、北海道立根釧・北見・天北の各農業試験場など経て、1995年から酪農学園大学勤務
 





アルテックA7がもう一台、我が家にやってきた(2013.4.5)

 縁あって、アルテックA7がもう一台、我が家にやってきました。岡崎にお住いのS田さんが、わけありで手放す人がいるがどうかと声をかけてくださり、二つ返事で入手しました。ドライバーは802-8G、ウーファは416-8B、ホーンは511B、ネットワークはN1201-8Aという構成で、A7-Xというシステムで、我が家にあるもう一台と同じ構成です。
 これをJBLのWウーファ・システムの隣にセットしました。セットするに当たり、ドライバーのセッティング方法を2台とも見直しました。


 JBLのゴールド音響レンズとホーンも金具を組み合わせて、3点支持でセットし、好きな向きにホーンの方向をチューニング出来るようにしました。A7のドライバーも同系統の金具で3点支持としました。従来は煉瓦の上にドライバーを載せていたので、これで安定感も増しました。
 やってみればこんなに単純な改善でも、今回のように新たにシステムを見直すきっかけがなければ、なかなか出来ません。何年かかったことか!JBLのドライバーがスラントして、オーバーハングさせて金具に取り付けているが、この取り付けは、もう少し工夫がいるような気もしています。
 6041システムを中心としたクラシックの再生システムの構築が、またまた遠のきました。当分は熱いジャズを中心に楽しみます。
 
 








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