ジャズ・オーディオの雑記帳
by 6041のS

心静かに生活する(2015年9月28日)

 今年になって、ぼくの人生の中でかなり大きな体験をして、この雑記帳も長らく中断していましたが、今は心静かに生活することを心がけ、主に読書に時間を費やしています。ぼくの体験については、いつか心の整理がついたときに語る事も有ろうかと思いますが、今は読書について整理しておきます。

 

 ★身近になった医学関係の本

 1)「百年千年の薬たち」野村隆英著、風媒社

 著者は前藤田保健衛生大学の学長であり、薬と人との出会いについて解説した本。藤田保健衛生大学病院にあるコンビニで販売しており、購入したもの。

 2)「迷惑な進化」シャロン・モレアム著、矢野真千子訳、NHK出版

 進化というのは、有害な遺伝子を淘汰し、役に立つ遺伝子を残すはずのもの。それなのに何故これほど多くの病気を引き起こす遺伝子が受け継がれてしまったのか。この本も藤田保健衛生大学にある医学専門書を扱う丸善売店で購入したもの。

 3)「麻酔の科学 第2版」諏訪邦夫著、講談社ブルーバックス

 手術で必要な麻酔の役割は何か、技術的進歩は、麻酔の応用としてのペインクリニックとは、麻酔に関するすべてを分かり易く解説したもの。

 4)「基本検査ハンドブック」ナースに必要な知識と技術、照林社

 現在の病院における検体検査、画像診断検査、生理機能検査、内視鏡検査について解説したもの。血液検査、CT、ERCP、肝・脾シンチグラフィなどの検査に関心あり。

 5)「最新 医学大辞典 第2版」医歯薬出版株式会社

 13kを超えるような高価な辞典であるが、格安中古本があったので購入してしまった。ICG負荷試験というのを経験したが、どういう目的の試験かこの辞典で確認した。

 

 ★日本で最も本を愛した俳優・小玉清さんが書いた書評集など。彼は2011年5月胃がんで死去。

 1)「寝ても覚めても本の虫」小玉清、新潮文庫

 2)「負けるのは美しく」小玉清、集英社文庫

 3)「すべては今日から」小玉清、新潮文庫

 小玉清に特別関心があったわけではないが、今年に出版された、彼のライフワークであったエッセイと書評の遺稿集「すべては今日から」を藤田保健衛生大学病院にあるコンビニで購入し、読書したのがきっかけで、残りの本も入手し読んでみた。

 

 ★佐伯泰英の長編時代小説

 時代小説の人気作家のひとり、佐伯泰英さんの時代小説であれば楽しく読書できるのではないかと思い、古本屋で集めました。

 1)「鎌倉河岸捕物控」第1巻から第28巻まで購入 ハルキ文庫

 2)「居眠り磐音江戸双紙」第1巻から第46巻まで購入 双葉文庫

 3)「交代寄合伊那衆異聞」第1巻から第14巻まで購入 講談社文庫

 4)「密命」第1巻から第26巻まで購入 祥伝社文庫

 これ以外にも「吉原裏同心」、「夏目影二郎始末旅」、「古着屋総兵衛」などのシリーズがある。この中で「鎌倉河岸捕物控」はほとんど全巻、「居眠り磐音江戸双紙」と「交代寄合伊那衆異聞」については半分くらい読んだ。ぼくが面白いと思ったのは、1)、2)、3)、4)の順番である。ぼくの好きな池波正太郎さんの「剣客商売」では田沼意次が良い人として描かれているが、佐伯さんの小説では悪役として描かれており、頭の切り替えが必要である。

 

 ★音楽とオーディオに関する本も購入した。

 1)「セロニアス・モンクのいた風景」村上春樹編・訳、新潮社

 ロレイン・ゴードン、ナット・ヘントフ、ダン・モーゲスターン、レナード・フェザー、オリン・キプニューズ、ジョージ・ウィーンなどがモンクについて書いた文章を春樹自身が取り上げ訳したものに、彼自らのエッセイも加えたモンクについてのアンソロジー。

 2)「ジャズ・マンとその時代」丸山繁雄、弘文堂

 この本は黒人のジャズの歴史について記述するのみでなく、黒人制度史、米国史、さらには大西洋奴隷貿易とともに始まった近代ヨーロッパによる世界支配の歴史的実相の解説を試みたものであり、他の人にはない非常にユニークな本である。

 3)「ジャズの歴史物語」油井正一著、アステルパブリッシング

 おなじみ、ジャズの名解説者、油井正一さんが書かれたジャズの歴史物語の再発本。

 4)「ジャズCD必聴盤!わが生涯の200枚」岩浪洋三著、講談社α文庫

 岩浪洋三さんが、名曲名盤ではなく、自分が好きだった演奏にこだわって紹介したジャズのCD。

 5)「僕のオーディオ人生」菅野沖彦著、音楽之友社

 録音エンジニアとして、またオーディオ評論家として著名な著者が、自分のオーディオ人生について自伝的に語ったもの。

 6)「ウィーン・フィル音と響きの秘密」中野雄著、文春新書

 ウィーン・フィルを指揮したマエストロ達と、ウィン・フィルの関係について歴史を追って綴り、如何にしてウィン・フィルが今日の響きを得たかについて語ったもの。

 7)「世界最高のクラシック」許光俊著、光文社知恵の森文庫

 著者が素晴らしいと思うクラシックの指揮者を時代別に分類し、その音楽の特徴と代表的演奏について紹介したもの。

 8)「宇野功芳のクラシック名曲名盤総集版」宇野功芳著、講談社

 おなじみの宇野功芳先生の推薦する名曲とその名演奏について紹介したもの。色々なところで紹介したものの総集編となっており、いささか耳タコの感もある。

 

 ★梅原猛さんの著作、これを見るとぼくもつい手を出してしまう。

 1)「仏教の思想 上・下」 角川文庫

 2)「日本人の「あの世」観」 中公文庫

 3)「世界と人間 思うままに」 文芸春秋

 梅原猛さんの本を一気に読み通したことは中々無いが、何が書いてあるか少しずつ拾い読みするのは、ぼくの楽しみの一つである。

 

 ★常に関心のある素粒子物理の本

 1)「クォーク 第2版」南部陽一郎著、講談社ブルーバックス

 2)「質量はどのようにして生まれるのか」橋本省二著、講談社ブルーバックス

 ノーベル物理学賞を受賞した南部陽一郎さんの、“自発的対称性の破れ”というアイデアの理論的解説と、それに基ずく質量の話は切っても切り離せない2冊の本である。

 これらの本について、新品と古本の両方の書店を回って入手した。特に時代大小説については、定番の藤沢周平、池波正太郎、平岩弓枝について今回はパスした。ぼくの読んで面白ければ良いという乱読ぶりを紹介しました。

「名盤鑑定百科」吉井亜彦著(2017年9月29日)

 吉井亜彦さんが「名盤鑑定百科」というメインタイトルのもとに10冊の本を書いている。出版の順に、名盤鑑定百科 ピアノ曲篇、協奏曲篇、交響曲篇、声楽曲・オペラ篇、モーツァルト篇、室内楽曲篇、管弦楽曲篇、ベートーヴェン篇、バッハ篇+バロックの作曲家たち、ニューデーター集、である。

 この中でぼくも協奏曲篇を以前から使用していたが、今回まとめて交響曲篇、室内楽曲篇、管弦楽曲篇の3冊を中古で入手した。ここに書かれている内容は、それぞれの分野で100曲程度を取り上げて、曲目について解説した後、演奏されている LPやCDについて評価したものである。

 この中で「室内楽編」よりシューベルトのピアノ五重奏曲イ長調「ます」を取り上げて、ぼくの持っているLPについての寸評を抜き出すと以下のような表となる。

 「ます」の演奏の実際の評価に取り上げられたLP、CDの数は、1935年から2004年までに国内で発売された53枚となっている。

演奏家 演奏 録音 コメント
57 カーゾン/ウィーン8重 Dec ウィーン奏者の柔軟性にPがセンス良く対応
58 スコダ/バリリSQ   バリリを中心とした弦が優美、Pも素直なよさ
59 デムス/シューベルトSQ   カンパーを中心とした弦は優美、Pも勝気な良さ
80 リヒテル/ボロディンSQ EWI   ライブの気迫で重量級、Pは圧巻

 この本のシリーズの素晴らしいところは、クラシックのすべての分野に対して、国内で発売されたほとんどのLP、CDを聞いて著者なりの評価をしていることである。これだけ膨大なライブラリーについて評価している例はあまりないと思う。ただし著者の評価が自分の好みと一致しているかどうかはしっかりと見極める必要がある。「ます」で言えばバリリの演奏とリヒテルの演奏については、表の評価にぼくも同意する。

 こういう本は座右に於いて長く付き合いたいと思っている。

 

 以上、ぼくの精神的、肉体的都合で一方的に雑記帳をお休みし、キット屋の皆さんにはご迷惑をおかけしましたが、肉体的にはまだハンディもありますが、気持ち的には気力も充実し、まず読書に時間を費やした一端を紹介しました。実際にはこの倍くらいの読書をしたので、もう少し続きを紹介したいと思っています。

 好きなオーディオと音楽についても、手を染め始めていますので、勢いが付けば元に戻れるのではないかと、自分を奮い立たせています。古い話になりますが、今年の5月に豊田市の地元の交流館から依頼を受けて、ジャズのレコードコンサートを行いました。もちろん一人ではできないので、多くのジャズ仲間や知立の「グッド・ベイト」のマスターに協力してもらいました。まだそこまでのエネルギーには至っていませんが、おいおい気力アップさせるつもりです。

 

 

 


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