モーツアルト     ベートーヴェン
 
 

2009年8月15日(土)  明日はモーツアルトのレクイエム

 

 「第九のI」というニックネームは、ワタクシが毎年ベートーヴェンの交響曲弟9番「合唱付き」を歌っていることに由来して、大橋店主がつけてくれたものです。でも今はモーツアルトのレクイエムの練習に精を出しているところです。5月半ばに友人に誘われて始めました。声をかけてもらった時点ですでに全体の4分の1ほど練習が済んでしまって、残り3か月の練習でモノになるか不安もありましたが、地元でしかも本番と同じ音の良いホール(450席)でずっと練習できることに強く惹かれて、加わらせてもらったのでした。

 この3か月間、上手な方がたくさんいる少数精鋭の合唱団で歌うことの楽しさ、モツレクの素晴らしさ(凄さ)を存分に味わってきました。加えて合唱指導者にも恵まれ、ほとんど個別指導に近いこともしていただいたり、発声の様々な疑問にもていねいに答えていただいたり、歌のノウハウもたくさん教えていただきました。さらにキリエのフーガのところでは、4声部バラバラに立って (つまり自分の隣は違う声部の方ということです) 歌わせてもらったりという工夫もしてもらい、毎週の練習が待ち遠しくてなりませんでした。

 たった3カ月で音取りと暗譜をするために使った秘密兵器(アンチョコ)は、ドイツの楽譜出版社ペーターズ社が出している「音取り用CD」です。これはプロの合唱団の方が4声1人ずつで同時に歌っていて、しかも自分のパート(ワタクシの場合はBassパート)だけが大きく聴こえてくるというスグレモノ。よくあるMIDI音源の「音取りCD」だと、メロディはメロディだけ、歌詞は歌詞だけ、それぞれ別に覚えないといけないのですが、このCDですと、両方同時にしかも模範的歌唱で覚えられました。
キット屋倶楽部の皆様にとって、”あんぷ” と言えば、もちろんオーディオのアンプのことですよね。でもこの3か月間、ワタクシにとって “あんぷ” といえば、モツレクの暗譜のことでございました(笑)。
ただひとつ困ったことも。本番はジュスマイヤー版なのですが、このCDは何とバイヤー版なんです。楽譜を見ながらCDを聴いていると、ところどころ音が違うんです。本番で聴き慣れたバイヤー版の音を歌わないよう気をつけないと・・・

  オケも入っていただいての練習も昨日と今日行い、あとは明日の本番を待つのみ。チケットも売り切れとか。うれしい。・・・お客様にもモーツアルト様にも失礼のないよう、しっかり歌ってきまっす !
 

2009年8月17日(月)  モツレクを歌い終わって

 

おかげさまでモツレクを無事歌い終わりました。今日はこの3か月間に感じたことを3つばかり書かせていただきます。

まず第一に、モツレクは第九よりはるかに多様な演奏ができる可能性のある曲だということを、強く感じました。ダイナミクスひとつとっても、あるCDはピアノで、別のCDではフォルテ。テンポも演奏者によって相当な開きがあります。第九ではここまで違いません。
歌うのを機会に聴いたベーム、バーンスタイン、ジュリーニの巨匠風、アバドの清潔感、いずれも良し。ガーディナー、アーノンクール、ヘレヴェッヘなどの古楽勢も、ひとくくりにはできない違いがありました。言い換えると、それだけお気に入りの演奏を選ぶ楽しみの大きな曲とも言えると思いました。

次にモツレクで特に好きな箇所をふたつ挙げさせてください。まずはDies Irae(怒りの日)。これぞバス歌いのためと言いたくなる見事な音楽。とりわけ、cuncta stricte discussurus(かの裁き主が来られる時は)の部分の半音階的進行は何度歌ってもぞくぞく鳥肌が立ちました。もうひとつはLacrimosa(涙の日)の冒頭8小節。特に qua resurget ex favilla (灰の中から甦り)の8分休符を挟むところと、それに続く judicandus homo reus(人が被告として裁かれる日)の付点4部音符で前半との対比をなす部分、モーツアルトが自分の死とその後の裁きを強く予感しながら作曲したとしか思えない、痛切な歌になっています。
これらに対して Domine Jesu Christe(主イエス・キリストよ)以降は、どうも霊感に乏しいように感じます。歌っていても前半ほど興が乗りませんでした。

3つめは版のこと。モツレクは未完ですので、後世のいろんな人が補筆して完成版を作っていますね。弟子のジョスマイヤーのものが最も一般的。バイヤー版との違いはわずか。聴いてわかる違いはBenedictusの最後の数小節のみ。これからモツレクをという方は、このどちらかで聴き始めるのが良いのでは、というのがワタクシの老婆心。一方モーンダー版は、ジュスマイヤーが補筆した可能性があるところをバッサリ削除した潔癖症的な版。それでいてアーメンフーガを新たに作曲して加えてある妙な版でした。

最後に今後の第九のIの出演予定を少々(笑)。 11月下旬に名フィルさんと恒例の第九、2週間後に近隣市のアマチュアオケとまたまた第九。年末にヘンデルのメサイアのお誘いがあり、現在思案中。えっ、仕事?・・・がんばります。
 

2009年8月22日(土)  楽器の音がするスピーカー、しないスピーカー

 

 大橋店主とのお付き合いが始まって間もない頃に購入したスペンドールの小さなスピーカーに限界を感じていたワタクシは、昨夏、スピーカーを買い替えることにしました。今度買うスピーカーは一生使う、と考えておりましたので、事前に大橋様に相談し、いくつかのメーカーの候補作もご教示いただいた上で、お盆休みにオーディオショップに繰り出したのでありました。
複数のオーディオショップで、いずれもペア数十万円の海外製スピーカーを6種類試聴しました。それぞれ違うCDトランスポート、DAコンバータ、セパレートアンプを組み合わせての試聴でした。日頃よく聞いているCDを10枚ほど持って行きました。

 結論から申しますと、弦楽器にしろ、管楽器にしろ、ピアノにしろ、その楽器らしい音がしたのは、ハーベスの2種類(Compact7とHL5) のみで、それ以外のスピーカーは、デンマークのものも、ドイツのものも、イタリアのものも、みな楽器らしい音がしなかったのです。
それらのスピーカーの音は、大なり小なり似た音でして、よく言えば透明感のある音と言えなくもないけれど、まるでかげろうのように実体感のない、つるんとした音ばかりで、店員さんが得意になって縷々説明するのを聞けば聞くほど、さっぱり楽器の音がしないスピーカーに失望がつのる、という状況でした。
その中には、大橋様が推挙されたスピーカーも含まれておりましたので、セッティングやアンプなどとの相性の問題かと、色々考えたのですが、今もってこの謎は解けておりません。

 そういう状況でしたので、試聴前は、あれにしようかこれにしようか、相当悩むだろうと予想していたのですが、あっさりハーベスに決まってしまいました。なお、Compact7は、上下の音の自然なつながりという点で、HL5を上回っていたと思います。
購入当初は、オーディオショップでの試聴以上にマイルドな音で、聴き分け7割、楽しみ3割のワタクシはやや不満があったのですが、次第に繊細さやシャープさも出てきて、購入から1年たった今では、このスピーカーを選んでよかったと感じております。

  (この購入にあたっては、タンノイのSterlingがいいのはわかっておりましたが、多くの皆様が既にお使いなので、あえてこの本命を避けて探そうと、最初から決めておりました。)
 
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