モーツアルト     ベートーヴェン
 
 

2009年9月5日(土) インターネットラジオの楽しみ

 

 今年の夏休みにハマったものに、インターネットラジオがありました。特にヨーロッパ各国の公共放送や民放のFMラジオ局の多くが、インターネットでも全く同じ番組を24時間流しているのを発見して、大いに楽しみました。日本のFMと違って、ジャンル別の専門局が多いので、好きなクラシック音楽の放送を、数十局の中から選び放題でした。

 どんな局があるのか、どの程度の音質 (何kbpsなのか) か、どんな再生ソフト (WMA, MP3など) が必要かは、次の2つのリンク集サイトをご覧になれば、一目瞭然です。
 classicalwebcast.com
 www.listenlive.eu/classical.html
 ワタクシは比較的高音質の128kbpsで流している、次の3つの局の"放送"を主に聴いていました。

 バイエルン4 : ドイツ・ミュンヘンにある公共放送のクラシック(と一部ジャズ)の専門チャンネルです。新譜CDから良いものを丁寧に紹介する番組「Der CD Tipp der Woche (今週のイチオシCD)」や、ヨーロッパ各地の録りたてライブを次々に放送する夕方の番組を楽しんでいました。中には今年のバイロイト音楽祭のライブもありました。現地で夕方は、日本では夜中になってしまうのが、タマにキズでしたが。
 スイス・ラジオ・クラシック : 流すすべての曲について、ホームページで、CD番号、演奏者、録音年などの詳細データを見ることができます。加えてその画面をクリックしていくと、そのCDがネット購入できるようにもなっています。こういうビジネスモデルは日本でも成り立つのでは? と思った次第。
 BBC Radio3 : イギリスBBC放送のクラシック専門ラジオチャンネルです。音質はやや落ちるようですが、人気番組は放送後1週間程度、いつでも聴けるようになっているところが売り。新譜CD紹介番組、評論家がいろいろな演奏をかけながらベスト盤を選ぶ番組、アーティストへのインタビュー番組、それにロンドンの夏の音楽祭・プロムスのライブなどを聴いていました。英語の勉強にも最適(笑)。

 これらはパソコンからイヤフォンで聴いてもいいのですが、アンプのアナログ入力につないで、BGMとして聴くのも一興です。また1〜2万円出してワイヤレスDAコンバーターを繋いでみるのも面白いかなと思っています。

 

2009年9月13日(日) 大橋店主宅訪問記のはずが・・・

 

 昨日はいつものメンバーで大橋店主第二試聴室にお邪魔してまいりました。オートグラフがいかなる妙音をかなでていたかや、キット屋さんの各種アンプとどんな相性だったかについては、すでに多くのブログに書かれていたとおりでありまして、いまさらワタクシが拙い形容詞をならべるまでもないかと存じます。大橋店主の日記、チェリスト宮城様のブログなどに書かれていないことを、ひとつだけあげるとすれば、皆様おまちかねのアナログプレーヤーの試作品がすばらしい音を出していて、こっそり教えていただいた予定価格と相まって、押しかけた6人の間で、圧倒的好評を得ていた、ということぐらい。
 ワタクシの関心はもっぱら、SONEXの吸音ボードにあったのですが、ボードなしの音との比較ができなかったせいもあり、正直効果のほどはよくわかりませんでした。スミマセン。しかしながら、久し振りの素晴らしい音 (激務の疲れをとり、心休めるための音ですね、あの音は) を聴かせていただき、またそれぞれの方のオーディオ談義を聞いて、いろいろと刺激を受けましたので、昨晩から今日にかけて、自宅のオーディオを少しいじってみました。以下、その結果報告です。

 まずSPスタンドとフローリングの床の間にコーリアンのボードを置きました。またmodel2の足の凹(受け側)を使うのをやめ、凸をこれまたコーリアンボードに直接乗せました。このふたつでクリアネスが大幅に向上。長年の不満がほぼ解消したと言っても過言ではありません。ハレルヤ !
 次にスピーカーの左右と後ろの壁に、布団の下に敷く折りたたみマットレスをたてかけ、さらにスピーカーをできるだけ後ろの壁から離し、かつスピーカー間のテレビをどけてみました。これで定位感が向上。シンメトリーな配置でない拙宅では、時に定位感がイマイチだったのですが、これらの対策でたいぶ良くなりました。ハレルヤ ハレルヤ!!

 これであとは質感。もう一息の"こく"がほしい。Model2の6922をMullardに変えてみたところ、こくは出ましたがクリアネスが後退。まるで晩年のルノワールの絵のように・・・この質感が6922によるものなのか、ふたつ使ったコーリアンによるものなのか、はたまたVP3000の初段を変えることによって修正可能なのか・・・オーディオ初心者のワタクシにはよくわかりませんが、あせらずボチボチ行きたいと思います。頂上まであと一歩。

 いずれにしろ、楽しく有意義な週末でした。さて明日の夜はモツレクのメンバーでの2度め(笑)の御苦労さん会。幹事によると、出席率100%とか。みんなよほど暇なのか、いやいやそれほどモツレクが楽しかったということなのでしょう。ワタクシも楽しみにしております。

 

2009年9月19日(土) 「オペラの運命」「西洋音楽史」「音楽の聴き方」

 

 ご存じの方も多いと思いますが、上記はいずれも岡田暁生・京大准教授の著作です。(中公新書) 夏休みにまとめて読んで、大いに知的刺激を受けましたので、今日はこれら三冊の"読書感想文"です(笑)。

 「オペラの運命」は、当時の社会・経済情勢を踏まえたうえでのオペラの発展史です。名作中心のオペラ史とは一味も二味も違う面白さ。ドイツやイタリアだけでなく、オペラの一大消費地であったパリの状況にも光をあてています。もちろん無味乾燥な歴史物ではなく、モーツアルトやワーグナーの魅力を語って、なるほどと読ませてくれます。そして読み進むうちに、オペラの本質が浮き彫りにされ、やがて20世紀に入り、オペラはいかなる運命をたどるのか・・・は読んでのお楽しみ。サントリー学芸賞受賞作。

 「西洋音楽史」は、グレゴリオ聖歌から20世紀後半のポピュラー音楽の興隆までを扱った、文字通りの"通史"です。知的刺激に満ちていて、岡田史観が面白い。普段我々がクラシック音楽に対して抱いている常識や先入観が、いかに19世紀のドイツで形づくられたものにすぎないかを、説得力をもって語っています。他にもルネサンス音楽は好きになれるのに、中世の音楽を好きになれないのは何故か、フランスの音楽史はリュリやラモーからいきなりベルリオーズの何故飛ぶかなど、ワタクシの積年の疑問も氷解。

 「音楽の聴き方」は、モダンジャズも大好きな著者の最新作。オビの「お好きなようにと言われてもお困りのあなたに」というコピーに心当たりのある方は必読かもしれません。クラシック音楽を聴くのに知識は不要、感じるままに聴けばそれでいいのだ、という最近の流行りの意見にギモンがあるワタクシ、クラシック音楽の敷居を低くすることはいいことだ、という風潮にも全面的には賛成できないワタクシにとっては、深くうなずき同感するフレーズがいっぱいで、ひさしぶりに流飲を下げました。そして聴いた音楽について"語る"楽しさと意味についての考察にも、たくさんの示唆を受けました。新しい音楽ジャンルにこれから挑戦してみようという方は、一度手にとってみてしいかが。第19回吉田秀和賞受賞。

 

2009年9月23日(水) 今年上半期に買ったCDから

 

 以前していた「新譜漁り」はもう止めてしまいましたが、全く買わなくなったというわけではありません。持っていない曲の補充を中心に、少しずつ買い溜めていますので、その中から6枚をご紹介いたします。

ムローヴァの弾くバッハの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲 (ONYX4040) 。一昨年伴奏付きのソナタの録音が真空管オーディオフェアの際のキット屋さんのデモディスクになりましたね。それに続く第二弾です。これほど美しいバロックヴァイオリンは稀です。録音も直接音と間接音のバランスが見事。言わばクリアネスとリッチネスの高い次元での両立。今回の6枚の中ではこれが随一のオススメ。

マッケラス指揮スコットランド室内管によるモーツァルトの交響曲第38番「プラハ」から41番「ジュピター」までの4曲を収めたディスク(LINN CKD308)。オーディオで有名なリンの録音によるハイブリッドSACDです。ホームページから高音質ダウンロードも可。白熱の演奏を近い位置でとらえた録音は、スケール感が大きく見事です。2009年BBCミュージックマガジンAWARD・大賞ほか、多数の賞を受賞しています。続編期待。

イギリスのベテラン・ピノックが、ヨーロッパ中から腕こきの古楽器奏者を集めて行った、バッハのブランデンブルグ協奏曲全曲の再録音盤(ヨーロピアン・ブランデンブルク・アンサンブル。Avie AV2119)。一言でいえば、"黄金の中庸"を行く演奏。今後同曲の代表盤になること間違いなし。25年前のアルヒーフ・レーベルへの初回録音と較べると、この間の古楽器奏法の進歩がはっきり聴きとれます。各楽器を明晰に捉えた録音も素晴らしい。

今ドイツリートを歌って最も信頼がおけるバリトン、ゲルハーヘルのシューマン「リーダークライスOp39」他を収録した1枚(RCA  BVCC34164=国内盤)。つややかな美声、正確なドイツ語のディクション、自然とにじみ出るが如きロマンティシズムにほれぼれします。フーバーのピアノ伴奏も本当にうまい! 録音も声とピアノの質感をしっかりとらえた名録音。次作は実演でも聴いたマーラーとか。首を長くして待っています。

5年ほど前にMDGレーベルにいれたラヴェルのピアノ作品全集が好評だった、フランスの中堅ピアニスト、ジャン・エフラム=バヴゼが、今度はシャンドス・レーベルにドビュッシーのピアノ作品全集を録音。これは「子供の領分」「ベルガマスク組曲」などを収録した第3巻(CHAN10467)。クリアカットな音楽づくりで、21世紀の名盤誕生です。もちろん全4巻すべて買いました。録音もヒアノのスケール感と音色感を良く捉えています。

巨匠指揮者はすっかり姿を消して寂しいですが、弦楽四重奏団は新旧"選り取り見取り状態"で、史上最も楽しめる時代にある、と言っても過言ではないと感じています。フランスのエベーヌ弦楽四重奏団も要注目団体のひとつ。フォーレ、ドビュッシー、ラヴェルの弦楽四重奏曲集(Virgin 5099951904524)は、独ECHO KLASSIK賞、英BBCミュージックマガジンAWARD新人賞を受賞した1枚。なお録音はこれのみ平均レベル。

 
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