モーツアルト     ベートーヴェン
 
 

2010年7月3日(土) 「男の隠れ家」クラシック編&ジャズ編

 
 2010年5月26日のキット屋・大橋店主日記で紹介された雑誌「男の隠れ家」別冊「音楽の空間」は、ご覧になった方も多いかと存じます。別冊ではなく本誌では、これまで数度クラシックとジャズの特集を組んでいますね。クラシックでは、私の知る限り3度特集が組まれたようです。持っているのはそのうち2冊。2008年7月号の「大人のクラシックpart2」 (part1は残念ながら持っておりません)と、2010年1月号の「クリスマス、年末年始に聴きたい大人のクラシック」です。
 どちらも面白い記事が満載ですので、いくつかご紹介します。
前者では
●風雲児モルティエが教えるオペラ400年史 (パリ・オペラ座総裁モルティエ談)
●モーツアルトのオペラが描く男と女の綾 (岡田暁生・京大準教授)
●「演出」というオペラの最前線 (堀内修・音楽評論家)
●大交響曲作曲家の「最後の交響曲」 (吉松隆・作曲家)
●「人生を棒に振った!!」--指揮者広上淳一に聞く指揮者の仕事-
などなど・・・
後者では
●批評家・音楽家10人に聞いた第九の名盤 私のBEST3
●クリスマスに聴きたい キリスト教の宗教音楽 (樋口隆一・明治学院大教授)
●次代を担う若き演奏家の秘密 --ギタリスト村治佳織、ピアニスト アリス・紗良・オット、ヴァイオリニスト樫本大進、ピアニスト辻井伸行インタビュー--
●プロが籠る音楽空間 音の書斎 --オーボエ奏者宮本文昭、指揮者飯森範親、ピアニスト横山幸雄各氏のオーディオルームの紹介--
●クラシックファンなら真空管アンプ (渡辺和彦・音楽評論家)
など、面白い記事がたくさんありました。

 いずれもクラシック音楽に関心がある、ちょっと聴いたこともある。これから本格的に味わいたいという方向けですが、妙にハードルを低くしすぎないところに好感を持ちました。もちろんベテランの方も十分楽しめます。
 一方ジャズは、何度も特集が組まれているようで、近年は毎年11月号が「JAZZを巡る旅」と題されているみたいです。こちらは読んでおりませんが、きっとジャズファンならおおいに楽しめるのではないかと推測しています。

 月刊雑誌なのでもう店頭にはないと思いますが、amazonでは、新刊または中古で買えるようです。

 

2010年7月10日(土) ハーベス日本製のSPスタンド

 
 ハーベスのスピーカーcompact7 ES3には、付属の専用木製スタンドが別売りであります。オーディオ雑誌の広告では、このスタンドに乗った写真が使われているので、ご存じの方も多いかと存じます。
 私がこのSPを購入する際の試聴では、この付属スタンドを使いました。その音が気に入ったので、SPスタンドも購入いたしました。(デザインが気に入ったこともありました)

 このスタンドがイギリスのハーベス社製ではなく日本製であろうことは、購入前から推測していました。ハーベス本社のHPをみると、カナダ製のオーソドックスなスタンドを推奨していたからです。
 日本製のスタンドは、写真でおわかりのとおり、SPエンクロージャーの底面を受ける部分が、通常のスタンドと違い、中空になっています。いわば「面」で受けるのではなく、輪郭部分を「線」で受けるようになっています。これがこのスタンドのいわば"肝"だと思っています。

 ハーベスは特にエンクロージャーを積極的に鳴らして音を作るスピーカーです。側板はとりわけ盛大に振動します。天板もです。底板も多少振動します。この振動をできるだけ活かす、底板の振動を殺さないように作られたスタンドと言えます。
 私はこの振動を最大限に活かそうと思い、写真にあるように、真鍮&ステンのインシュレーターの4点支持にしています。これにより、音がクリアになること、弦楽器の胴鳴りがたいへん自然に聞こえることが気に入っています。

 このように真鍮&ステンのインシュレーターをSPとスタンドの間に挟み込む方法は、数年前スペントールの3/5を購入する際、キット屋試聴室で大橋店主から実演入りで教わりました。皆様方の中で、kitLSとTAOC製スタンドをお使いの方は、一度試してみると効果がおわかりいただけると思います。前2点、後ろ1点の支持で大丈夫と思います。SP底面へは、両面テープでインシュレーターを貼り付けます。円柱形のインシュレーターよりも、音がいいと思います。

 最後にSPがらみで別の話題をひとつ。先日チェリスト宮城様が我が家にお見えいただいた際、「音の床からの反射を少なくするために、SPをスラントしてみてはどうか」とアドバイスいただきましので、前側の2点に10円玉2枚ずつ挟み込んでみました。
 効果はあったと思うのですが、肝腎の音質が変わってしまいました。銅はダメなのかもしれませんね。残念でした。

 

2010年7月17日(土) スピーカーを伸び伸び呼吸させる

 
 チェリスト宮城様からのアドバイスで、先日スピーカーの位置を変えてみました。これまでは20数畳あるリビングダイニングの片隅に配置していましたが、SPを大きく部屋の中央よりに引き出し、部屋全体をリスニングルームにみたてて、概ね1:1.5:1程度になるように置いてみました。SPの後ろの壁、左右の壁から1m以上離しました。

 うーん、実にいい再生音になりました。一聴してこちらがいいとわかりました。ハーベスがのびのび大きく呼吸をし始めました。広いリビングダイニングに音が満ちる様は、実に快感で、比較するとこれまでいかに狭いスペースにSPを閉じ込めるように鳴らしていたかが初めてわかった気がしました。SPが大きくなったようでした。ボリュームを上げなくても、実にいい感じで鳴ってくれました。まるでSPが自然に呼吸をしているかのようでした。

 これまで私はオーディオ専用ルームがほしいと願ってきました。6畳でいいからほしいと思ってきました。しかし今回20数畳という大きな部屋でスピーカーを鳴らすことの意味を実感して、考えが変わりました。リビングダイニングでいいから、できるだけ広い部屋で、そのスピーカーの本領が心行くまで発揮できるように鳴らしてやるべきなのだと。もう迷いません!

 もうひとつオーディオの話題。SV722の球(ECC83)をデフォルトのsovtekからteslaに替えたことは、6月24日の日記で書きました。このときはmullardも試そうと思っていたのですが、teslaが良かったので、結局mullardは試さずに終わっていました。
 でも先日mullardECC83を試してみました。結果は・・・ニヤリ。Mullardの方がいいです! 音が球面的に張り出し、音の輪郭もより明瞭になり、低域も筋肉質に。
 これで、真空管は
・model2 : tesla軍用E88CC
・SV722 : mallard ECC83
・VP3000 : 現在のtung-sol6SN7GT & 300B Prime Tube ver.4
となりました。大橋さんによると、6SN7GTはtung-solでOK、後はナス(300B ver.5)が合うかどうか、とのこと。試してみたいですねえ。試しに"ナス"と"ver.5"の2語で、過去の大橋店主日記をググってみると、それこそググっとくるフレーズ満載(笑)。ボーナスも出たことだし・・・。

 

2010年7月24日(土) 最近の新譜から

 
 今月最後は最近の新譜から4枚のご紹介です。

●曲目 ショパン 夜想曲(全曲)
●演奏 ネルソン・フレイレ(p)
●番号 DECCA 4782182(2枚組)
暖かく大きく柔らかな手で包まれるような感触のショパン。穏やかに人生を肯定する大人の風格。小手先の工夫など不要だよと言わんばかりの円熟の演奏です。(写真のイメージそっくり) ショパン生誕200年の今年前半を代表する珠玉の一枚であると同時に、夜想曲全集としては、ルービンシュタイン、アラウ、ピリスと並ぶ名盤の誕生と言って過言ではありません。遺作の嬰ハ短調を含む全20曲収録。惜しいのは録音。やや中域がひっこむ感じ。
●曲目 ショパン 夜想曲(全曲)
●演奏 イリーナ・メジューエワ(p)
●番号 若林工房 WAKA4143〜4(2枚組)
一方こちらは日本在住の若いロシア人女流ピアニストが弾く夜想曲全集(嬰ハ短調、ハ短調の二つの遺作を含む全21曲収録)。持てる技術、知識、感性を総動員してのピアニズムでありながら実に抒情性にあふれた演奏。それとこの演奏で聴くとショパンの書いた転調や忍ばせた不協和音が実によく聴き取れます。一般のショパン愛好家のノクターンに抱くイメージはこちらの方が近いと思いました。録音はやや距離をとって残響を適度にとりいれたもの。
●曲目 J.S.バッハ 無伴奏チェロ組曲(全曲)
●演奏 マリオ・ブルネロ(Vc)
●番号 EGEA SCA156(3枚組)
イタリア人の名匠がジャズレーベルから出したバッハの再録音。舞曲を感じさせるというよりは、ゆったりしたテンポと伸び縮みする拍(特に1拍めを長くとることが多い)で、思索するバッハになっています。バロック奏法ではないと思いますがピッチはやや低め。録音はまるで自分が弾いているかのような近さの不思議な録音。マイベストのケラス盤と入れ替えるかどうか思案中。
●曲目 モーツァルト 交響曲第29番、31番「パリ」、32番、35番「ハフナー」、36番「リンツ」
●演奏 サー・チャールズ・マッケラス指揮スコットランド室内管
●番号 LINN CKD350(2枚組・hybridSACD)
2年前に出た38番〜41番の2枚組に続く第2弾。80歳を超えた指揮者とは思えない若々しく熱い演奏。現代楽器でヴィヴラートを抑えた演奏は今の標準的演奏といってよいでしょう。これで弦の音がもう少し美しければ言うひとなしなのですが・・それは高望みというもの。スコットランドのオーディオメーカーLINNの録音は近く鮮烈な音の優秀録音。


一年で一番暑い時期の到来ですね。どうぞ元気にお過ごしください。





 
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