モーツアルト     ベートーヴェン
 
 

2011年7月7日(木)  TELEFUNKEN ECC82

 
 SV-192Sの真空管をデフォルトからTelefunkenのECC82に換えてみました。TelefunkenはチェリストM城様から譲っていただいたものです。
 うーん、この球の特徴を言い表すのは難しいですね。Mullardと違い、どちらかというとはっきりくっきり系なんですかねえ、特に中低域が。音が膨らむのではなく輪郭明瞭という感じ。それでいて濃い音ですね。どちらかというとシャープ系かもしれません。シングルアンプにはMullard、プッシュプルにはTelefunkenが合うのかもしれないと思ったりもしました。実は5月の日記で書いたマイ・オーディオの変更後の音にまだ慣れていない状態で球を換えたので、両方の印象がごっちゃになっているような気もします。

 昨年の今頃はヴィンテージ管に凝っていたのですが、SV-192S+MC-3を導入してから、正直球への興味が薄らぎました。球を換えることによる音の変化より、はるかに大きく好ましい変化が、SV-192S+MC-3でありましたから・・・
 今回もデフォルトと比べれば確かにTelefunkenのほうがいいですが、値差は10倍くらいでしょうか? というより市場に出回っていないですよね。10倍あるいはそれ以上の音質差はないように思いました。NOS管は高くなりすぎたのでしょうか?
 今後の球収集は現役管に限ろうかとも思っています。そのほうが気持ちも吹っ切れますし。なにより今の目標はTL3Nの早期導入ですし・・
 M城様〜〜〜、ご無沙汰しています。TelefunkenECC82ありがとうございました〜〜〜! SV-192Sご購入の際はお返しいたしますよ〜〜。楽しみにしていてくださ〜〜〜い!

 さて話は変わりますが、今月から3か月間、勤める会社が土日稼動、木金休みになります。20年ほど前にも一度やったことがあります。「あの時は確かゴルフ組は平日安くラウンドできるので喜び、競馬組は馬券が買えないのでがっかりだった」というのが、同じ業界に勤めておられた6041のSさんの述懐。今年はどうなりますことやら。
 私自身は、この程度のことで電力供給がなんとかなるなら、何の不都合も不満もないです。個人的には、この夏昼間はエアコンと真空管アンプを同時につけない、という自主ルールを決めました。まあ、これまでも夏はほとんどオーディオを聴かなかったので、実質は昨年までと同じです。音楽は涼しくなってからたっぷり聴けばいいと割り切っています。その分アスレチックジムでの運動、図書館や喫茶店での読書などで、楽しく過ごそうと思っているところデス。

 

2011年7月8日(金)  寺神戸亮バロック・ヴァイオリン&ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ 無伴奏リサイタル

 
 東海地方の梅雨が明けて真夏の青空が広がった7月8日(金)の夕刻、名古屋・伏見の電気文化会館に、寺神戸亮さんの無伴奏リサイタルを聴きに行ってきました。寺神戸さんは、レザール・フロリアンやラ・プティット・バンドなどヨーロッパを代表する古楽アンサンブルのコンサート・マスターをつとめた、日本を代表するバロック・ヴァイオリンの名手です。この日は、前半が近年復刻されて話題の楽器、ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ(肩掛けチェロ)を弾いて、
●バッハ 無伴奏チェロ組曲第1番
●バッハ 無伴奏チェロ組曲第6番
の2曲。休憩後の後半はヴァイオリン独奏で
●ビーバー(1644〜1704) 「ロザリオのソナタ」よりパッサカリア ト短調
●デレマン 無伴奏ヴァイオリンのための幻想曲第1番&第9番
●バッハ 無伴奏ヴァイオリンのためのバルティータ第2番よりシャコンヌ
の4曲でした。

 順序が逆になりますが、プログラム後半の印象から。一言で言いますと圧倒的な感銘を受けました。いずれの作品の演奏も、まずその音の輝き、伸びが素晴らしいのです。私がこれまで持っていた古楽器に対する先入感が崩れ去りました。ビーバーでは短めの弓、テレマンとバッハでは少し長めの弓で弾き分けていましたが、いずれも音が力強く大きく輝かしく、そして音楽は実に雄弁。繊細な音色による上品な表現というかつての古楽器演奏の特徴を覆す、ホールの隅々にまで響き渡る浸透力のある音と、自在闊達な演奏に圧倒されました。

 一方前半の肩掛けチェロでのバッハは、軽く小さめの音で、かつての古楽器演奏を彷彿とさせるものでした。実物が残っていないため、文献などをもとに近年やっと復刻に成功したというこの楽器、ヴィオラより一回り大きく、ギターより一回り小さいくらい。音域は現代チェロと同じだけ出せるそうですが、肝心の音質の磨きはまだ緒についたばかり・・・ということなのでしょう。

 無伴奏のリサイタルは伴奏付きより、はるかに集中力が必要とされると思います。しかも一晩でふたつの楽器を弾きわけなければならないし、曲間では楽器の解説もご自身でマイクを持ってされ、大変だったと思います。心技体が充実した今だからこそできる貴重なリサイタルを聴くことができ、とても幸運だと思いました。お客様も熱心に耳を傾け、大きな拍手を送っていました。

 最後にオーディオ関連の独り言。このリサイタルの途中、何度か目をつむって、家のオーディオの再生音との比較を試みました。リサイタルで取り上げられた曲のうちテレマンは寺神戸さん演奏のCDを持っていますので、それとナマとの比較をしました。気が付いた点はふたつ。ひとつはやはりスーパーツイーターがほしいということ(笑)。ヴァイオリンの豊富な倍音成分を再生するにはあったほうがベターと再認識しました。
 もう一点はプッシュプルアンプなのに響きの付加をぐっと少なくした我が家の再生音が、楽器の微妙な音色の変化や演奏の細かなニュアンスを聴きとるのに好適だと再認識できたこと。この再生音は、必ずしも美しい音一辺倒ではありませんので、真空管アンプ愛好家には珍しい音かもしれませんが、そのリアリズムが気に入っています。今日ナマと比較して、自分の音に自信が持てました・・・・なーんちゃって、独りよがりでなければいいのですが(苦笑)。

 

2011年7月14日(木) 史上初めて世界の頂点を極めた日本人歌手

 
 日本が西洋音楽を受容して百数十年、世界的にみても極めて高いレベルに達し、世界の頂点に立つといっても過言でない日本人演奏家も現れているのは、同胞として喜ばしい限りです。その中で体格のハンディと言葉の壁が立ちふさがる声楽の部門で、世界屈指のレベルまで登り詰めた人は誰なのかご存知ですか?
 一般的に言って日本人声楽家の場合、才能ある方は海外の歌劇場を目指します、それも一流の歌劇場での専属歌手を。そういう人はこれまでも何人かいましたし、まれには主役級を歌った人もいました。古くは三浦環さん、林康子さん、男声でいえば市原多朗さんも素晴らしかった・・・ でも専属より高いレベル、つまりフリーという立場で、自分の最も得意とする役柄に限定して、世界の一流歌劇場を渡り歩ける人、超一流の指揮者からお呼びがかかる人となると・・・ おそらく「彼女」が歴史上初めての存在ではないかと思います。

 「彼女」が最も得意とするのはドイツ総合芸術の雄、ワーグナーの楽劇です。「ワルキューレ」のフリッカ役を歌った2010年バイロイト音楽祭のライブDVDが発売されています。「彼女」はワーグナーの聖地バイロイトの音楽祭に毎年主役級で迎えられているのです。しかも指揮はドイツ音楽の権化ティーレマン。「彼女」のフリッカは本家本元も認める世界最高のフリッカなのです。
 また「トリスタンとイゾルデ」のブランゲーネ役を歌った全曲盤CDがEMIから発売されています。ちなみにトリスタン役はドミンゴ、イゾルデ役はスティンメ。EMIとしても格別に力のこもったこの全曲盤で「彼女」がブランゲーネ役に選ばれたことを海外メティアは"当然"と伝えていました。
 ワーグナー以外では、ティーレマン指揮ウィーン・フィルのベートーヴェン交響曲全曲盤DVD。第九のアルトパートを「彼女」が歌っています。ウィーン・フィルがベートーヴェンの交響曲全曲を録画し発売するのは、バーンスタインの指揮以来35年ぶりとか。なみいるドイツ人オーストリア人アルトを差し置いて白羽の矢があたったのが「彼女」なのです。それ以外の最近のディスクではヤンソンス指揮バイエルン放送響のシェーンベルク「グレの歌」や、ジョナサン・ノット指揮バンベルク響のマーラー交響曲第3番などがあります。

 私が初めて「彼女」の歌声を聴いたのは、数年前のTVでのニューイヤーオペラコンサートでした。十数人の日本を代表する歌手たちの中で「彼女」の歌唱だけがダントツに光っていました。彼女が歌っているのを"見る"と、言葉のハンディ、肉体が西洋人に比べて小柄であるというハンディ、文化・宗教理解のハンディを、懸命の努力で乗り越えてきたことがわかる気がするのです。歌手はピアノやヴァイオリンや指揮よりさらにハンディが大きいと思うのです。その数々の壁を「彼女」は才能というより努力、継続した努力でひとつひとつ乗り越え、日本人歌手として歴史上初めて世界の頂点を極めたのだと推測しています。
 先日のなでしこジャパンの金メダルに日本中が元気をもらいましたね。ここ数年私自身は「彼女」の歌から元気をもらうことが多いです。継続した努力がいつの日か大輪の花を咲かせることを伝えてくれている気がするからでしょう。3年ほど前、名古屋でのドイツリートのリサイタルの切符を買いながら、どうしても所用でいけず残念な思いをしましたが、そのときのライブはフォンテック・レーベルから発売されています。

「彼女」の名はメゾ・ソプラノの藤村実穂子さんです。http://www.mihokofujimura.comもご覧ください。

 

2011年7月21日(木) 近況報告4つ

 
 7月3連休のウインズ合宿は、大橋さんと三重のK藤様の二元中継で臨場感抜群、参加しなかった私もPCの前で多いに楽しませていただきました。ありがとうございました! さて今日は近況報告4点です。
(1) ダイエットでさらばメタボ
4月の健康診断でメタボ関連数値が軒並み悪かった私、一念発起して食生活を見直し5kgのダイエットに成功しました。体重は7〜8年前、キット屋さんの真空管アンプに巡り合った頃に戻り、おかげさまでメタボ関連数値も劇的に改善! 履けなくなっていた古いズボンもみな履けるようになりました。亡父が糖尿病だったので、これを機会に継続的に気を付けようと思います。このダイエット以来、太目の中年男性を見る目が変わりました。ペンション・ウインズ合宿の写真を拝見していると、かなり重症の方もいらっしゃるみたいですね。どうぞお気をつけくださいネ。
(2) 40年ぶりに海外ミステリを読みふける
小学生高学年から中学生の頃読み漁った創元推理文庫やハヤカワ・ミステリ文庫の古い推理小説が、大きな活字、読みやすい新訳で出版されていることに気づいたのが半年前。なつかしくなって十数冊買い求め、通勤途中に楽しんでいます。読んだのはヴァン・ダインの「僧正殺人事件」、クイーンの「Xの悲劇」「Yの悲劇」「オランダ靴の謎」「エジプト十字架の謎」、バークリー「第二の銃声」、カー「帽子収集狂事件」、クロフツ「フレンチ警視最初の事件」、マクロイ「幽霊の2/3」、ディヴァイン「五番目のコード」、マゴーン「騙し絵の檻」など。"まんまと騙される気持ちよさ"を味わっています。
(3) さぼってばかりの合唱
今年の予定は11/3(祝)にモーツァルトの「レクイエム」を、12/25(日)にベートーヴェンの第九交響曲を歌う予定です。すでに練習が始まって久しいのですが、どうも気乗りがしなくてまだ一度も練習に参加しておりません。マズイかなあ。9月から参加すればいいやと思っているのですが・・・
(4) 今月末からは楽しみがたくさん
大橋さんから7月30日にあるN響の演奏会に誘っていただきました。久しぶりの生オーケストラを楽しみにしています。またいつものオフ会のメンバーに会えるのも楽しみ!
続いて8月になったら展覧会に行く予定にしています。豊田市美術館にフェルメール、名古屋市美術館にレンブラントが来ています。木金休みを利用してじっくり味わってくるつもりにしています。
最後にTL3Nの購入資金が後一歩のところまで来ました。なんとか8月中にはポチりたいと思っています。MC-3でのSV-192Sとの完全同期の音を早く聴きたい!! アナログをやらない私にとっては、TL3Nが来ればシステムが完成するんです。楽しみ!!


それでは皆様暑さ厳しき折、どうぞお体ご自愛くださいませ。






 
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