モーツアルト     ベートーヴェン
 
 

2013年1月6日(日) 年末年始の休みをこんな風に過ごしました

 
 キット屋倶楽部の皆様は年末年始の休みをいかがお過ごしでしょうか? 私は大学受験を控えている娘がいるので、どこにも出かけず家でのんびり過ごしました。娘が予備校に行っている間にリビング・オーディオを楽しみました。その他のトピックスは以下のとおりです。

(1) 真空管の足(ピン)磨き & sovtekからmullardに変更
ここ数ヶ月、時折右スピーカーから異音が発生していたのですが、大橋さんのアドバイスで色々試してみるうちに、アンプではなく真空管そのもの又は真空管とアンプとの接点が怪しいとわかって来ました。そこで無水エタノールで使っている真空管の足(ピン)を全部磨きました。結構汚れるものですネ。以後異音再発しなくなりました。大橋さん、ありがとうございました。
またプリアンプSV722の12AX7を、made in Great BritainのmullardECC83に変えてみました。音質的にはわずかに音の柔らかさと太さが増し、中域に焦点があたり、よりアナログライクな音になるように感じました。そして楽器の音色がよく出るようになり、その分実態感が増すようにも思いました。でもほんの僅かな変化です。コーリアンボードの有無のような根本的変化ではありません。
そのECC83ではmullardがあと2本、teslaが6本ストックを持っていることに気づき、少々びっくり。一生かかっても使い切れないでしょうね(苦笑)。どなたか適価で引き取ってもらえるところをご存知ではありませんか? (←本気デス)

(2) 音楽本3冊読みました
まずは昨年秋に発売された「バッハ」(河出書房新社の夢ムックの一冊)。ピリオド楽器演奏がモダン楽器のそれとどう違うのかを、世界の第一線で活躍する演奏家たちへのインタビューで明らかにしながら、今聴くべきCDを解説するという内容です。いまだにリヒターやグールド以降のバッハ演奏は聴かないという頑迷な方にこそ読んで頂きたい本・・・かな。
2冊目は音楽之友社から発売になったばかりのムック本「新編ピアノ&ピアニスト」。脳味噌の老化で、続々と登場する若手ピアニストの名前が覚え切れなくなっている私。でもこの本があれば数年は大丈夫。どのピアニストの演奏会に行くか、この本を参考にしようと思います。
3冊目は隔月刊誌「JAZZ批評」2012年9月号で、特集は "今旬の歌姫たち" です。現役の女性JAZZヴォーカルが大好きになって1年あまりの私にぴったりの特集。300人近い現役の歌姫とそのCDが紹介されていて、これからしばらくはこの本をもとにCDを購入していこうと思っています。

(3) アスレチックジム通い & 山歩き(山登りにあらず)
10日間の休みのうち、2日はアスレチックジムに通い、4日は近所の低山の林道を歩きました。前者は年齢とともに進行する筋肉量低下を止めるためと血糖値管理のために通っています。後者は、かつて3000m峰を闊歩していた私も、自分の平衡感覚や下半身の衰えから本格的登山は卒業し、場所を近所の標高300〜400mほどの低山の林道歩き(1回6km)に変更したのです。すっかり葉が落ちた広葉樹林を歩き、途中の展望台から雪をかぶった御岳(3067m)、白山(2702m)、伊吹山(1377m)など、かつて自分が登った百名山を眺めて楽しみました。

(4) 今年前半行ってみたい美術展
「生誕150年記念 クリムト 黄金の騎士をめぐる物語」(2月11日まで)、「円山応挙展-江戸時代絵画 真の実力者-」(3月1日〜4月14日)、「プーシキン美術館展 フランス絵画の300年」(7月8日〜9月4日)の3つが楽しみです。いずれも会場は愛知県美術館。特にプーシキン美術館展では、プッサン、ブーシェ、ダヴィッド、アングル、ドラクロワ、ミレー、モネ、セザンヌ、ゴーギャン、ゴッホ、ピカソ、マティスを含んだ65点とのこと。うーん豪華!!

 

2013年1月12日(土) 最近購入したCD(クラシック&ジャズ)から

 
 先月の日記に書いたように、クラシックCDの購入を再開しました。その第一弾4枚が、イギリスの小売店MDT社から到着し、この年末年始に何度か聴いて楽しみました。

 まずクラシックではラフマニノフが2枚。マケドニア出身の俊英・シモン・トレプチェスキの独奏、ワシリー・ペトレンコ指揮ロイヤル・リヴァプールフィルの伴奏によるピアノ協奏曲第2&3番 (Avieレーベル) は、仏ディアパゾン誌2010年年間最優秀協奏曲部門賞受賞&英国ガイドブック「The Penguin Guide to the 1000 Finest Classical Recordings」選出ほか、欧州で評判の高かったもの。もう1枚はイヴァン・フィッシャー指揮ブタペスト祝祭管による交響曲第2番 (Channel Classicsレーベル) で、2chCD再生でも三次元空間が広がる現代的優良録音の見本のようなディスク。ちなみにこのコンビのSACDはいずれも好演奏・好録音ですネ。
 続いて3枚目はブラームス晩年の枯淡の境地と情熱の残り火が交じり合ったピアノ曲集、作品116〜119を集めたディスクで、ドイツの中堅奏者マルクス・グローの演奏 (Avieレーベル) 。この曲集は演奏時間が80分強になるため2枚組になることも多いのですが、総数350枚の枠を守りたい私としては、「演奏の良い1枚もの」にこだわって選択した1枚でした。4枚目はショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲第7&8番とピアノ五重奏曲op57を収録したPraga DigitalレーベルのSACD。この作曲家の傑作室内楽を聴き込みたくて購入しました。演奏はチェコ随一のプラジャークSQ他。仏クラシカ誌2010年年間最優秀室内楽部門受賞作。
 なお以上4枚のうち3枚がハイブリッドSACDになったのは偶然です。

 この年末年始にこれら4枚をはじめ多くのクラシックCDを聴いて、我が家の音の美点は「音色や響きの実態感」にあるのではないかと、改めて感じた次第です。(←自画自賛、ははは) CDがアナログレコードのような感じで聴けるのは、とてもうれしいです。サンバレー音の入り口三点セット (MC-3, TL3N, SV-192S) の効果が大きいのだと思います。今後のクラシックCD購入意欲が大いに高まったのでした。

 女性JAZZヴォーカルのCDも1枚買いました。地元の中古レコードショップ「バナナレコード」で見つけたものです。以前1枚CDを聴いて心地よい驚きを覚えた歌手、カーリン・アリソンが1990年代に出した「イン・ブルー」という題名のアルバム。JAZZというよりBLUESが主でした。物凄く上手な歌手ですが、もう少し歌に"情"が感じられたらなあ、というのが極私的感想デス。

 

2013年1月19日(土) 苦手な名曲、相性悪い名曲、理解できない名曲

 
 クラシック音楽が大好きな私ですが、なかには名曲なのに好きになれない曲、あるいはどこがいいのか理解できない名曲というのもあります。今日はそんなお話しです。

◆ モンテヴェルディ 聖母マリアの夕べの祈り
ルネサンス期からバロック期への扉を開いたイタリアの巨人的作曲家の名曲。バッハのマタイ受難曲を凌ぐ屈指の傑作との意見もあります。聴いてみると確かに大胆不敵とも言える表現力の豊かさは感じられるのですが・・・私がこの曲の良さを理解できないのは、持っているCDの演奏がいわゆるOVPP( one voice per part) だからなのではと疑っています。何故合唱部分をわざわざ各パート一人で歌うのか・・・時々音楽学者は変な主張をしますネ。
◆ スカルラッティ 鍵盤楽器のためのソナタ集
全部で555曲あるというスカルラッティのソナタ。そのほとんどは演奏時間数分の小品です。あのホロヴィッツをはじめ幾多のピアニスト&チェンバリストたちが愛奏し、録音を残しています。音の戯れの面白さ、なかんずく多彩なリズムの楽しさがこれらの曲の最大の魅力とか・・・私はピアノで2種、チェンバロでも2種、計4回好きになろうと試みたのですが、いずれも失敗。これらの曲は自分で弾いてこそ面白いのかもしれません。
◆ ヴォルフ 歌曲
19世紀末ドイツで活躍したヴォルフは、歌曲の分野で多くの傑作を残したと言われます。確かに声と言葉がこれ以上ないほど密接に結びついていることはわかりますし、それによって詩が描く"心理の微細な襞"まで表現し尽くしているのは凄いと思います。でも・・・感心はするけれど感動できないのです。芸術としてはやや"重箱の隅"的な有り様だと思っています。これらの曲も歌ってこそ面白いのではないでしょうか?
◆ マーラー 交響曲「大地の歌」
10代20代の頃マーラーの交響曲に熱狂しました。 我が青春はマーラーとともにあったと言ってもよいくらい(苦笑)。しかし今に至るまで唯一理解できないのがこの曲。生と死、永遠なるものと刹那なもの・・・幾多の対照的なものを孕みながら進んでいくこの曲、西洋音楽史上稀なる複雑なものを表現するのに、なぜ似非中華的なメロディとハーモニーを採用したのか・・・それがわからないのです。マーラーを得意とする指揮者の中には交響曲全集を作っても、この曲だけ録音しない人もいますよね。名曲度を疑っているから・・・というのが私の邪推です。
◆ ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番
イギリスのクラシック音楽ファンの投票では、あまたの傑作を差し置いてこの曲が「人気ナンバーワン」なのだそうです。甘美で抒情的な旋律とピアノの名人芸がこれでもかと続き、それを色彩感豊かなオケがサポートするという図式の曲ですね。私の場合こうした"ロシア的哀愁"不感症なのかもしれません。でも昨年交響曲第3番の実演を聴き、ヒントを掴んだ気がしています。先週の日記で触れたとおり、ラフマニノフのCDを2枚買い、聴き込んで好きになろうとしているところです。

以上、私のクラシック音楽理解力の浅さ、至らなさをどうぞお笑いくださいませ。あな恥ずかし!!

 

2013年1月28日(月)  1月に行った演奏会

 
 1月は3回演奏会に行く予定で、今日現在2回聴いたところです。(3回目は1月31日) まず正月早々の1月6日(日)名古屋・栄の宗次(むねつぐ)ホールに、日本のバロック・チェロの第一人者・鈴木秀美さんのリサイタルを聴きに行きました。曲はバッハの無伴奏チェロ組曲1,3,5番の3曲です。
 モダン楽器と違い、エンドピンがなく両足でかかえ挟むようにして楽器を構えます。弦もスティールではなく、昔ながらのガット弦と思われました。弓も反っていなくて長さも短いバロック弓でした。そうした楽器で紡がれる音はモダンのそれよりずっと小さく、そのかわり音色の変化が繊細多様。また特に高域が鼻に詰まったような独特の音になります。そしてひとつの長い旋律線を歌いあげるというより、短いフレージングで訥々と語りかけてくるような、そして時に多声音楽になることが明瞭に感じられる、そんな演奏でした。演奏を聴きながら、自分や家族の将来のこと、仕事のことなどに自然と思いが行きました。バッハのこの曲はベートーヴェンなどと違い、思索を妨げない、いやむしろ思索を誘発・助長する音楽ではないかと感じました。感銘度★★★☆
 聴衆の熱心で暖かい拍手に応えてのアンコールは4番のサラバンドでした。ご本人のお話によりますと、来年(2014年)1月に、残りの2,4,6番のリサイタルもこのホールで予定されているとのことです。是非また聴かせていただこうと思いました。終演後、ホール出口でオーナーの宗次さんのにこやかな笑顔と「ありがとうございました」の明るい声を背に、たくさんの人で賑わう栄の町を後にしました。

 続いて1月27日(日)は、名古屋・伏見のしらかわホールで樫本大進(Vn)&コンスタンチン・リフシッツ(p)のデュオ・リサイタルを聴きました。樫本クンは皆様ご存知のとおり、天下のベルリン・フィルのコンサート・マスター、対するリフシッツは昨年春のリサイタルで見事な演奏を聴かせてくれた30台半ばのロシア(現ウクライナ)出身のピアニストです。曲目はこのコンビでEMIに録音を進めている最中のベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタを3曲、第3,第4と第9番「クロイツェル」。満員御礼のホールの最前列ど真ん中( ←6041のSさんのお好きな席ですね )で聴かせてもらいました。
 樫本クンの演奏は、彼の素直で明るく外向的な性格を反映したものと見受けました。他方リフシッツはもっと屈折した深み・厚みと重層性があります。しかしこの3年間のデュオ活動でお互いの理解が深まったからでしょう、双方の表現はとても緊密なものになっていました。特に3番3楽章ではお互いが相手を刺激し合い、めったに聴くことのできない音楽的感興の高みに昇り詰めました。数年後樫本クンのさらに成長した姿を再び見たいと思いました。一方ピアノのリフシッツは是非ソロを聴きたい。楽章の最初の一音でお客様をベートーヴェンの世界に引きずり込む手腕など、素晴らしいピアニストだと再認識したところです。感銘度 樫本大進★★★☆ リフシッツ★★★★☆

 最後に今後の演奏会の話題をひとつ。今秋はヨーロッパの超一流オケの来日ラッシュです。ヤルヴィ指揮パリ管、ヤンソンス指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管、そしてラトル指揮ベルリン・フィル、ティーレマン指揮ウィーン・フィルなど。世界のベスト4が11月日本に揃い踏みします。まるでバブル期の再来みたいです(笑)。
 そのうちベルリン・フィルとウィーン・フィルは名古屋公演が決まっており、後者のチケット発売が1月20日(日)にありました。これを逃すと一生聴く機会がないかもしれないと思い、自分のケータイ、カミさんのケータイ、家の固定電話の3台をスタンバイして、午前10時のスタートからひたすら電話すること10数度、幸運にもカミさんのケータイが「初日特電」に繋がり、S席(38000円也)を購入することができました。やったー!! プログラムはオール・ベートーヴェンでエグモント序曲、交響曲第1番、第3番「英雄」。私にとっては、1980年カール・ベーム最後の来日公演以来33年ぶりの"なまウィーン・フィル"になります。今から楽しみです。(^O^)







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