モーツアルト     ベートーヴェン
 
 

2013年2月2日(土) 最近買ったクラシック&ジャズCDから

 
 イギリスのクラシック&ジャズCD通販会社「MDT」で、北欧のレーベル「BIS」のCDがバーゲンになっていたので、以前から気になっていたものを数枚購入してみました。

◆ バッハ 管弦楽組曲(全曲)&ブランデンブルグ協奏曲(全曲) 鈴木雅明指揮バッハ・コレギウム・ジャパン
普通「管弦楽組曲」は2枚組、「ブランデンブルグ」も2枚組ですが、これは両方収録されて3枚組で価格は2枚組分という徳用盤。録音は2003&08年。流麗でスピード感あふれ、それでいて繊細、日本人の美点が全面に出ている名演奏でした。お気に入り度★★★★☆。
◆ モーツァルト フルート協奏曲1&2番、フルートとハープのための協奏曲、アンダンテK.315、ロンドK.anh184 ベザリー(fl) バロック(hp) カンガス指揮オストロボスニア管
通常の協奏曲3曲に小品2曲も加えた、収録時間81分余の超徳用盤。またカデンツァはフィンランドの現代作曲家カレヴィ・アホによる新作。女性奏者ベザリーのフルートはそのカデンツァ部分でまさに天馬空を行くような目覚しさ! 室内オケの伴奏もとても音楽的。2005&07年録音。お気に入り度★★★★。
◆ ブルッフ ヴァイオリン協奏曲第1番ほか グルズマン(Vn) リットン指揮ベルゲン・フィル
指が長く太い大柄の男性がバリバリ弾いていながら、音はハチミツ・トーンと言いたい甘〜い音。魅力的。ソロだけ見ればこれまで持っていた五嶋みどり盤より上。ノルウェー地方都市のオケによる伴奏も大健闘。2009年録音。2011年ICMA賞候補になったほか、欧州各国で特選盤に選出された好評の1枚。お気に入り度★★★★☆。
◆ プロコフィエフ バレエ音楽「ロメオとジュリエット」第1〜3組曲 リットン指揮ベルゲン・フィル
イギリスの「ペンギン・レコード・ガイド2010」が最高評価をつけていたので買ってみたが・・・オケの技量の限界が見えてしまった演奏。今まで持っていたアバド指揮ベルリン・フィルの演奏をロールス・ロイスに例えるなら、こちらは軽自動車か(苦笑)。完成度と余裕度がまるで違っていました。2005年録音、買って失敗! お気に入り度★★。

以上はいずれもハイブリッドSACDです。ところで「クラシックCDは上限350枚、1曲1枚のみ」という縛りでコレクトしていると、何枚組か、徳用盤か、カップリング曲は何か、ということを気にするようになりました・・・よくない傾向かも・・(苦笑)。

 最後に、今月の女性JAZZヴォーカルCDは、キット屋大橋店主ご推薦の優秀録音盤、シンガポーリアンJacinthaの歌う「Here's to Ben」(1998年録音)。アナログテープ&真空管マイクを使ったこだわりの録音からは、耳元で囁くような癒しのヴォーカルが聴こえてきて、前作「Autumn Leaves」に続いて、お気に入りディスクとなりました。

 

2013年2月10日(日)  10日間で4回の演奏会

 
 先月(1月)31日から今月10日にかけての10日間に4回演奏会に行きました。聴きたい演奏会の日程というのは得てして固まるものですね。それぞれを簡単に振り返ります。

 まず1月31日(木)名古屋・伏見の電気文化会館で、イギリスの中堅ピアニスト、ポール・ルイスを聴きました。シューベルトの最後の3大ソナタでした。ルイスは2006年にベートーヴェンのソナタ全集第1巻を聴いた時から好感を持ってきたピアニストで、近年はシューベルトに熱心に取り組み、CDも続けて出しているので、おおいに期待したのですが・・・何故か「健康的なシューベルト」に聴こえ、肩透かし感と軽い失望を覚えました。21番でいいますと、ルプーから聴こえる「純粋無垢さ」もなく、内田光子から聴こえる「死の恐怖と生の渇望」もなく、「メランコリー」さえあまり聴こえてこない演奏だったと感じました。私の耳が不調だったのでしょうか? 感銘度★★★。ただうれしかったのは、キット屋つながりのタケさんにお会いできたこと。偶然にも席が斜め隣! 近日中のサンバレー試聴室での再会をお約束しました。

 続いて2月6日(水)愛知県芸術劇場コンサートホールで聴いたのが、エサ・ペッカ・サロネン指揮フィルハーモニア管という、好調が伝えられているコンビ。プログラムはベートーヴェンの序曲の後、諏訪内晶子(Vn)の独奏でシベリウス、メインプロがベートーヴェン7番でした。
 以前の諏訪内は、優秀なメカニックで音楽の外面は丁寧で整っているが、聴き手の心に入ってこないという印象がありましたが、今回は改善の兆しあり。感銘度★★★☆。一方サロネンの指揮には初めて接しましたが素晴らしかった! 全てのパートの全ての音が完全に自分のものになっていて、棒を見ているとどう弾いてほしいのか明瞭そのものの的確な指揮ぶり。(P席での鑑賞。もし私が合唱団員で彼の棒で歌うのなら全幅の信頼を寄せます。) そしてそれを瞬時に音にしてみせるオケもプロ意識が高い! 次回は是非20世紀の作品が聴きたいですね。感銘度★★★★☆。なおアンコールはシベリウス「悲しきワルツ」。

 その2日後の8日(金)には同じ会場で、ネゼ=セガン指揮ロッテルダム・フィルの演奏会。プログラムはベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番(独奏はポーランド系カナダ人の若手、DGと契約したばかりのヤン・リシエツキ)とラフマニノフの交響曲第2番でした。
 オケの個々のプレイヤーの技量はそれほどでもないのですが、重心の低い分厚い弦の響きはなかなかでしたし、何よりも、若く有能な指揮者とともに音楽を作るんだ、という積極的な姿勢に好感を覚えました。ラフマニノフは熱演で聴衆もおおいに沸いていました。感銘度★★★★☆。前半の協奏曲でのピアニストは、すくすく伸びる若鹿を見るよう。きれいなタッチで己の信じる音楽をてらいなく表現。感銘度★★★☆。
 このコンサート、チケット代がリーズナブルなのは招聘・主催・提供会社各社に感謝しますが、ホール入り口にずらりと並んだ提供会社営業マンとおぼしき一群は、奇異な眺めでしたネ(苦笑)。冠コンサートには時々見られる風景ですが。

 翌9日(土)の午後しらかわホールで、今年37歳になるドイツ人チェリスト、ダニエル・ミュラー=ショットの無伴奏リサイタルを聴きました。曲目はバッハの1&3番の間にブリテンの組曲1番を挟むというもの。
 少し年上のチェリスト、ジャン=ギアン・ケラスが、やや軽めの音でいともやすやすと細かな音型を弾きこなすのに対し、ミュラー=ショットは、いかにもチェロらしい柔らかく太めの音で、どっしりとした印象を残す音楽作りが特徴と見受けました。それに加え、何種類もあるヴィブラートが素晴らしい! バッハ第1番の途中でそのことに気づき、彼がどの音にどんなヴィブラートをかけるのか、かけないのかを楽しんで聴いていました。そしてこの日の白眉はブリテン。余程この曲が好きなのではと思わせる強い集中力で、聴衆を圧倒しました。持っているCDのウィスペルウェイ盤より感銘深かった! 感銘度バッハ★★★★ ブリテン★★★★☆。

 4つの演奏会のうち、後半の3つは大当たり。満足の1週間でした。

 

2013年2月16日(土) 4月から名フィル定期会員 & 電気文化会館の健闘に拍手

 
 今年4月から地元のオーケストラ「名古屋フィルハーモニー交響楽団」(通称"名フィル")の定期会員になる手続きを済ませたところです。昨年通った3回の定期がいずれも立派な演奏でしたから。それに外来演奏家を聴くだけでなく、地元の音楽界にささやかな貢献をしたいとの気持ちもありますので。
 定期は4月から翌年3月までの1年間、8月を除いて毎月1回です。金曜と土曜の二公演のうち、土曜日のほうの会員になりました。金曜日は勤務先の終業時刻と同時にダッシュしないと間に合わないので、せわしなくて・・・。
 プログラムも定番の有名曲 (「田園」「スコットランド」「火の鳥」「牧神」ブルックナー4番、「大地の歌」など) と、聴いたことはあるけれどなじみの薄い曲 (ウェーバー「クラリネット協奏曲第1番」、プロコフィエフ「ピアノ協奏曲第2番」、ニールセン「交響曲第3番」、フランツ・シュミット「交響曲第4番」など) と、現代音楽 (武満徹、細川俊夫、藤倉大、ナッセンなど) のバランスが、私にはちょうどいい感じです。この意欲的なプログラムを見ていると、かつて年1回マーラーを取り上げるのが名古屋音楽界にとっての "大事件" だった30年前を知る者にとっては、隔世の感があります・・・(遠い目)・・。
 定期会員になるのがいくらだったか気になりますか? 25900円でした。1回あたり2355円也、安いですね。本当はS席49000円が買いたかったのですが、秋のウィーン・フィル名古屋公演のチケットに大枚を叩いてしまった後なので、手元不如意(苦笑)。指揮者が正面から見えるパイプオルガン側のC席を買いました。この席のことを東京では通称「貧民席」というのだそうです(笑)。 クラシックが大好きで詳しい、耳も肥えている、でもお金は・・・というコンサートゴアの矜持と自虐が混じった言葉ですね。
 4月からの月1度の愛知県芸術劇場コンサートホール通いを楽しみにしています。

 名フィル定期の会場は1800席のオーケストラ演奏会用ホールですが、名古屋にはもっと小さい室内楽・器楽用のホールが3つあります。しらかわホール(約700席)、電気文化会館(約400席)、宗次ホール(約300席)です。
 このうち電気文化会館は、非常にリーズナブルな料金で、内外の一流演奏家を「貸しホール」ではなく「主催公演」として招いていて、私自身かねてから好感を持ち会員になっています。2013年度もメルニコフ(p)、イブラギモヴァ(Vn)、ウィリアムズ(g)、ケラス(Vc)、タメスティ(Va)、ゲルハーヘル(Br)など第一線で活躍中の音楽家を招いているだけでなく、河村尚子(p)、橋本杏奈(cl)などの日本人の実力派、さらにはU-20の若手や地元の有望株なども招いていて、目配りも素晴らしいと思います。親会社は経営的に大変な時期と思いますが、この路線でがんばってほしいと願っているところです。
 また宗次ホールも膨大な数の演奏会を提供してくれています。今年から「貸しホール」を止め、全て「主催公演」にするという大英断をしました。これからどんな演奏会が開かれるのか注目しているところです。
 逆にしらかわホールからは「2013年度までで主催公演を止め、2014年度からは貸しホールに特化する」旨の手紙が先日届きました。影響を心配しているところです。

 

2013年2月17日(日) 好きなクラシック音楽ブログ(プロ編)

 
 最近はfacebookが流行なのかもしれませんが、よく読むのはblogのほうです。今日はクラシック音楽界の「プロ」の方々のblogで、頻繁に更新されていて、私が定期的に訪問しているものをご紹介します。(順不同)

CLASSICA - What's New
電脳空間でのクラシック音楽の情報発信のさきがけ、音楽ジャーナリスト・飯尾洋一さんのブログ。お好きなサッカーの話題も時々。
平井洋の音楽旅
ラジオ「ミュージックバード」で『プロデューサーの部屋』という番組を持っている平井洋さんのブログ。
東条碩夫のコンサート日記
音楽評論家・東条碩夫氏のクラシック演奏会の批評記。国内外問わず、とにかく精力的に聴いていて脱帽!
長谷部一郎Cello日記
都響チェリスト・長谷部一郎さんの音楽ブログ。趣味の写真もたくさん載っていて、これがどれも素晴らしい!
ホルンとフィンとアレルギー
フィンランドでホルンを学ぶ女性『すーぱーふみふみ』さんのブログ。若い女性の共感を呼びそうなお話しがズラリ。
Mein dritter Blog
昨年までミュンヘン国立歌劇場で長い間歌って来られた『篠の風』さんによる身辺ブログ。ほぼ毎日更新。ドイツ人の奥様との軽妙なやりとりも・・・
山本直人の「巨人・オーボエ・卵焼き」
私の地元のオケ「名フィル」オーボエ奏者・山本直人さんの身辺ブログ。Jazzも演奏されていて、ご自身のライブの情報も。
八分音符の憂鬱
美しいメロディと和音の"ゲンダイオンガク"を書かせたらこの人、作曲家吉松隆センセイのブログ。過去に書かれた膨大な文章を読めます!
I招聘教授の談話室
バッハ研究がご専門の礒山雅(いそやまただし)国立(くにたち)音楽大学教授のブログ。昨年退官されて"招聘"教授に。時折抱腹絶倒の失敗談も。
伊熊よし子のブログ
音楽ジャーナリスト・伊熊よし子さんの音楽ブログ。アーティスト・インタビューこぼれ話からおいしい料理の話まで。

もちろんキット屋倶楽部の皆様の日記も楽しんで拝見しています。オーディオ関連ブログも探しているのですが、なかなか見つかりません。探し方が下手なのかなあ。







  <<トップへ戻る