キット屋倶楽部
SV-353 の製作記」

キット全貌
梱包を解き、全パーツを並べてみました。 ひとつひとつの部品がとても良い品質の物から構成されていることがよく解ります。
RCAとスピーカーの各端子は全て金メッキが施され、セレクターツマミも堅牢なアルミ製となっています。 第一印象としては、想像していたより部品点数が少なく感じられ、 「時間もそんなにかからないかなぁ」と思いましたが、これは後で間違いであることが解りました。

主役
今回の主役とも言えるロータリースイッチです。 こんなに大きい物は、普通の生活の場ではお目にかかることはまず無いでしょうね。

基板ASSY
このキットには、既に各必要部品の実装と検査済みの基板ASSYが2種類用意されています。 まずは、その内の小さい方の「S353」を遮蔽板に取り付ける作業から始めます。

遮蔽板
遮蔽板に「S353」「ゴムブッシュ」「プリアンプ切替用のロータリースイッチ」を取り付けます。

青色発行ダイオード
電源表示のダイオードにリード線をハンダ付けします。

インシュレータ
シャーシの下部は、多量のケーブル接続の重量に耐えられる様にウエイトが設置されています。 このウエイトの固定ビスを共用してインシュレータを取り付けます。

ストッパー
プリアンプ切替用シャフトのストッパーをフロントに取り付けます。

6角支柱
大きい方の基板「M353」取り付け用の6角支柱をシャーシにセットします。

電源
ACインレットに5Aシューズをセットし、リアに取り付けます。

助っ人
バインディングポストをバラしておきます。 2つあるナットの内、1つは圧着端子と共締めするため、別にしておきます。
数が多いので、妻が手伝いに来てくれました。

スピーカー端子
バインディングポストを取り付けます。 穴を一定方向に向けて締め込みます。

パワーアンプとスピーカー
全てのバインディングポストを取り付けた状態です。 向かって右の群れが、パワーアンプからの入力用で「R+-」「L+-」を各々5セットで、20端子。 向かって左の群れが、スピーカーへの出力用で「R+-」「L+-」を各々3セットで、12端子。 合計32個のバインディングポストを取り付けます。 ネジ止め剤も使いました。

助っ人2
RCAジャックをバラしておきます。
またまた、妻が手伝いに来てくれました。

プリアンプとパワーアンプ
RCAジャックを取り付けます。 向かって右が、プリアンプからの入力用で「R」「L」を各々3セットで、6端子。 向かって左が、パワーアンプへの出力用で「R」「L」を各々5セットで、10端子。 合計16個のRCAジャックを取り付けます。 内側にセットするアース端子の向きを一定に揃えるのにテクニックが必要ですが、慣れればなんとか出来ました。

必需品
今回、このワイヤストリッパーと電工ペンチは必需品と言って良いでしょう。 何本もの線材を作る工程で、これらの工具が有ると無いでは作業性がかなり違います。
特にワイヤストリッパーは、使うと手放せない道具ですので、これを機会に揃えておいても損はないと思います。

切り出し
使用する線材を切り出します。 線材は大きく分けて、「0.2sq」「0.5sq」「1.25sq」の3種類あります。 組立マニュアルには、線経・色・長さ、が表形式で細かく記載されており、この通りに切り出します。 一番長い物で400mmでした。
適当な台にスケールを貼り付けると作業しやすいです。 切り出した線材はグループ毎にまとめておきます。

ファストン端子の圧着
熱収縮チューブを通してからファストン端子を圧着します。 パワーアンプ用は「0.5sq」と「1.25sq」を共締めします。

ファストン端子のハンダ付け
ファストン端子部分をハンダ付けします。 熱が伝わらない様に、熱収縮チューブはなるべく離しておきます。

ファストン端子の熱収縮チューブ付け
ファストン端子部分に熱収縮チューブをかぶせ、ハンダの熱で収縮させます。

圧着端子の圧着
ファストン端子と同様に、熱収縮チューブを通してから圧着端子を圧着します。

圧着端子のハンダ付け
圧着端子部分をハンダ付けします。

圧着端子の熱収縮チューブ付け
これもファストン端子と同様に、熱収縮チューブで処理します。少し細いので、ハンダの量を多くするとカブせられなくなります。

レボリューション
パワーアンプ切替用のロータリースイッチ(5段5回路5接点)の端子に、加工した線材のファストン端子を差し込みます。 組立マニュアルにもありますが、手袋をして作業しないとケガをしそうです。 差し終わったロータリースイッチは、「マトリックス・レボリューション」に出てくる怪物に似ています。

スピーカー切替用ロータリースイッチ
スピーカー切替用のロータリースイッチ(4段4回路3接点)の端子にも、加工した線材のファストン端子を同様に差し込みます。
ここまで、線材の加工でかなりの時間を要しました。

内部表示
出力端子番号が印刷されてある「タック紙」をカットし、バインディングポストの内部表示として貼り付けます。
(くれぐれも外部には貼らない様に...)

接点可変
この各ロータリースイッチですが、インナープレートのセットにより接点可変となっています。 もし外れて解らなくなってしまった場合には、プレートの溝を目的の接点数に合わせると良いでしょう。

ロータリースイッチ
ロータリースイッチを取り付けます。 フロントパネルとアクリル板をセットした状態で、ワッシャとナットで取り付けます。
後で思ったのですが、この前に電源スイッチの配線をしておく方がやりやすかったかも知れません。 (ロータリースイッチの端子との間隔も踏まえた上でのことですが...)

パワーアンプからの入力端子
パワーアンプ切替用のロータリースイッチからの圧着端子を、パワーアンプからの入力端子側に接続します。 「線材表」を参考に、別にしておいたナットにて取り付けます。

スピーカーへの出力端子
スピーカー切替用のロータリースイッチからの圧着端子を、スピーカーへの出力端子側に接続します。 パワーアンプ入力端子と同様に、別にしておいたナットで取り付けます。

コモン端子
2つのロータリースイッチのコモン端子を白色線(1.25sq)にて接続します。

基板表示
大きい方の基板ASSY「M353」のピン端子部分に「タック紙」を貼り付けます。

M353
「M353」をビスで固定します。

電源表示
発光ダイオードを電源スイッチ横の穴にボンドで接着します。

アース
RCAジャックのアース端子を、90度ひねってからメッキ線をハンダ付けし、黒色線(0.5sq)を配線します。

プリアンプ切替用ロータリースイッチ
組立マニュアルとは違いますが、ここでロータリースイッチ側に配線しておきました。

S353
これもマニュアルとは違いますが、S353側に配線しておきました。 図だけ見て、1.25sqを切り出したのですが、これが6本もゴムブッシュに通るわけもなく、間違いに気付きました。 0.5sqでした。ちゃんと読まなければいけませんね。

遮蔽板
遮蔽板をシャーシに取り付けます。 アースラグを2ヶ所共締めします。 私の場合、プリアンプ切替用シャフトを先に通しておいて仮止めしておきました。

パワーアンプへの出力
S353からの線を、パワーアンプへの出力側RCA端子に配線します。 組立マニュアルにある「緑色」の線は「白色」でした。 アースラグへの配線も行いました。

プリアンプからの入力
ロータリースイッチからの線を、プリアンプからの入力側RCA端子に配線します。

ロータリー1段目
M353からパワーアンプ切替用ロータリースイッチの1段目への配線を行います。
これも後から思ったのですが、0.5sq線材のファストン端子処理さえできれば、その方が良かったかも知れません。

M353
M353への配線を行います。 S353からゴムブッシュを通ってきた線の配線、ロータリースイッチからの0.5sqの配線を表に従って行います。

電源スイッチ
電源トランスからの配線を行います。 この電源スイッチ側の配線は、非常に狭い場所のハンダ付けとなりますので、先に書きました様に先に行っても良いかも知れません。

配線完了
配線が終わりました。 何となく綺麗にまとめたつもりではあります。

ツマミ
各ツマミを6角レンチで固定していきます。 仮止めして垂直の番号に合わせるとやりやすいです。 プリアンプ切替用シャフトのカップリングも忘れずに締めます。
プッシュツマミを電源スイッチに差し込めばフロント部分の完成です。

電源投入
各部を再確認して電源を入れます。 真空管がありませんので、アンプの様な緊張感はありませんが、初めての通電は不安です。
無事に電源の青色が灯りました。

切替えテスト
パワーアンプ切替用ツマミにて動作確認をします。 M353のダイオード表示が、切替えに連動して反応します。 OKの様です。

遅延動作
S353の切替え動作はM353の切替えより1秒遅れて動作します。

当たるかも?
無事に動作確認が終われば、最後にボンネットを取り付けますが、各ロータリースイッチの上部がギリギリの様でしたので、最上部のみ少し曲げておきました。

完成!
完成です。 実作業は10時間程度でした。


その大きさといい、風格といい、「そこらの安っぽいセレクタとはワケ違うぞ」という顔してますよね。

横顔
ツマミのサイズが大き過ぎる様な気がしますが、実際に操作してみるとこれが最適な大きさであることが分かります。 あの堅牢なロータリースイッチを切替えるには、このサイズが必須なのです。

後ろ姿
48もの端子が整然と並んでいるのを見るとAVアンプの様です。

壮観
この角度から眺めると実に壮観ですね。

セッティング
いつものパイプラック(もう少し良い物に替えたい〜)に納めてみました。 SV-722と外観サイズが同じなので、重ねてみました。 真ん中のスペースにピッタリで、少し窮屈そうですが、当分は辛抱辛抱... この一年で、我が家のオーディオはサンバレーさんに占拠されてしまいました。
「SV-722」の素晴らしさに感動し、始めてのキット製作「SV-501SE」、 「VP-3488」でアンプ作りの喜びを知り、「Model2」の実力にハマって、 「CEC TL51X」を手に入れ、それらのコントロール役として「SV-353」を導入しました。
今回のセッティングは、
 プリ・:SV-722
 プリ・:Model2直結(実はOutPutを増設してある)
 プリ・:CEC CD3300BK直結
 パワー・:SV-501SE
 パワー・:VP-3488
この様な構成としてみました。
年明けには左下のエルメスの飾りの替わりに「SV-91B」が並ぶことになると思います。

音の出口
3台のスピーカーを用意しました。 各々性格の違う者達ばかりです。
 スピーカー・:左:奥行き (ウーファ部)Hasehiro MM-191T + ALTEC CD408-8A、(スコーカ部)ONKYO HM-500AN-2、 (ツィータ部)PIONEER PT-R24A、(ネットワーク)JBL L19改 スピーカー・:右:定位リニアテクノロジー S-315 スピーカー・:手前:広がりワーフェデール DOVEDALE 3どれもこれもお気に入りのスピーカーです。

視聴
「視聴」と言っても何かが変わるわけではないのですが、実に楽しいです。 「501」と「3488」の違いは分かっているつもりですが、比較という点ではこの「353」を使うことによって、 更にハッキリと出てきます。
また、それだけではなくて、「この曲をこのスピーカーで鳴らすとこんな風にも聞こえるんだ」とか、 「今までこのCDはあのアンプでしか聴いたことなかったけど、こっちのアンプでも楽しめるな」みたいに、 新たな発見がいっぱいあります。
他にも色々と試してみたくなり、押入れで眠っていたトランジスタのプリメインアンプを引っぱり出してきました。 SV-353のパワーアンプへの出力から、このプリメインのCD入力に接続し、スピーカーの出力をSV-353のパワーアンプ入力へ繋いでみました。 なんと管球式とトランジスタの両方が楽しめるではありませんか! 真空管アンプにその座を譲ったアンプが、サブ機として十分に仕事できるのです。 それ以上に、ソースとスピーカーの組合せによれば管球式より良い場合もあることに気付きました。 管球式以外のアンプも、たまに聴くと程良い刺激になりますね。

最後に
縦横無尽なシステムの組合せ、徹底した接続機器への安全対策、音の劣化など全く感じない品質、 こんなセレクターを送り出して下さったことに感謝します。
このセレクターのお陰で、アンプやスピーカーの可能性を無限に引き出すことができ、これまでの何倍にも楽しむことが出来そうです。


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