新潟U様の購入の動機
新潟U様

 『SV−18D』 製作記

新潟U様の購入の動機

購入の動機

 前からOTLには興味があったのですが、「OTL = 危険!!」という認識もあり実現しておりませんでした。そこに店主日記で安全で素晴らしい音である旨の記述を見付け、「これは買うしかない」と思い至った訳です。


驚愕の即完売

 2008年3月17日 の深夜、キット屋さんの店主日記を見ると「18D初回ロット完了」の文字。初回ロット50台限定99,800円が僅か4時間半で完売するとは!! 狙っていたのに初回ロットが手に入らず無念です。タッチの差で20,000円も高い買い物になってしまいました。月曜から呑んだくれている場合じゃありませんでした (T_T)


SV-18D到着荷姿_x0000_i1027"

到着!

 4月12日待ちに待ったSV-18Dが到着しました。



注意書き、納品書、かわら版

いきなり注意書き

 箱を開けるといきなり注意書きです。キット屋さんもOTLなので相当気を使っている様です。
 その下は納品書とザ・キット屋かわら版(第80号)です。


謎の封筒_x0000_i1102"

何の封筒?

 何やら封筒が入っていました。




組立説明書_x0000_i1031"

説明書がでかい!

 中身は組立説明書でした。今迄説明書は全てA4でしたが今回はA3です。文字も大きくて読み易いです。最近遠近両用眼鏡に変えましたがありがたいです。


シャーシと基板_x0000_i1032"

シャーシと基板

 封筒の下は茶色い紙に包まれたシャーシとピンクのエアパッキンに包まれた基板でした。



基板_x0000_i1034"

基板

 基板の内1枚は既に部品が付いています。




保護回路_x0000_i1036"

保護回路

 これが保護回路で、この部分のみ完成した状態で納品されています。




全基板_x0000_i1105"

全基板

 基板は全部で4枚です。基板に挿すベースピンと挿入治具も入っていました。



シャーシ内面_x0000_i1107"

シャーシ内面

 シャーシ内面です。




シャーシ外面_x0000_i1109"

シャーシ外面

 シャーシ外面です。




新聞紙?

新聞紙?

 ダンボールからシャーシを取り出すと何やら 新聞紙が・・・




底板_x0000_i1113"

底板でした

新聞紙の包装を開けると底板でした。



ダンボール最下部_x0000_i1115"

箱の最下部

 ダンボール最下部です。写真右下がトランス類、左下が真空管、上がトランスカバーと部品達です。


トランス類_x0000_i1117"

トランス類

 写真左が電源トランス、右がチョークコイルです。OTLなので当然出力トランスは入っていませんが、何か物足りないような・・・


真空管の箱_x0000_i1038"

真空管の箱

 全真空管の箱です。
 赤・青・白に塗られている箱がSOVTECの6C41Cです。
 黒い箱はelectro-harmonixで、小さい方はEF86、大きい方は12BH7と書かれていました。説明書には6267としか書かれていませんが、実物はEF86です。EF86と6267が同じものだと説明書に書いてほしいですね。


6C41C_x0000_i1039"

6C41C

 6C41Cが4本です。プッシュプルアンプではPair管(又はQuad管)が使われる事が多いのですが、Ip = ** mAといった表記も無いので、特に選別はされていない模様です。


6267と12BH7_x0000_i1041"

6267と12BH7

 6267と12BH7が各2本、こちらもPair管ではない様です。



ピンが曲がっている!

ピンが!

 6267の内1本を良く見るとピンが曲がっていました。修正可能範囲内なのでキット製作をそのまま進める事とします。



トランスカバーと部品達_x0000_i1120"

トランスカバーと部品達

 トランスカバーの中に部品達が入っていました。



トランスカバー_x0000_i1122"

トランスカバー

 カバー単体です。




部品達_x0000_i1124"

部品達

 トランスカバーの中に入っていた部品達は4つに分かれていました。
 到着当日の作業はここまでです。


そっくりな電解コンデンサー_x0000_i1126"

そっくりさん

 やっと暇が出来た5月1日、早速部品のチェックをします。説明書に「同サイズ注意」と書かれていた電解コンデンサーです。250V470μFが4つと50V4700μFが2つです。そっくりですが上から見ると直ぐ区別が付きます。


耐圧違いの電解コンデンサー_x0000_i1128"

耐圧違い

 こちらも「同容量・耐圧違い注意」と書かれていた電解コンデンサーで全て22μFです。耐圧250Vが10個、350Vが4個、450Vが2個です。


容量違いの抵抗_x0000_i1128"

容量違い

 サイズはほぼ同じですが、肌色の抵抗が1/2W、茶色の抵抗が1/4Wです。




同容量の抵抗_x0000_i1131"

これでも同じ?

 見るからに容量が違う抵抗の様ですが、どちらも同じ1/2Wです。




抵抗の整理方法_x0000_i1133"

抵抗整列!

 部品チェックついでにダンボールの切れ端に両面テープを貼り、抵抗を写真の様に整理すると便利です。


基板の臍_x0000_i1135"

基板の臍(へそ)

 基板の製造工程で不要部分を折って外す時に写真の様な出っ張りが残ります。私が以前出向していた基板メーカーではこれを「臍」と呼び、これを取り除く工程を「臍取り」と呼んでいました。


基板の臍取り_x0000_i1137"

臍取り

 その基板メーカーでは臍をベルトサンダーで除去していましたが、私は普通の平鑢で除去しました。取り除かなくても音質には一切影響はありません。見栄えだけの問題です。


基板の製作順序_x0000_i1094"

製作順序

 基板を製作するのにどの部品から付けていくかが説明書に細かく記載されています。


ベースピンの挿入治具_x0000_i1096"

ピン挿入治具

 ベースピンを基板に挿入するのに使う治具です。




基板の下敷き_x0000_i1098"

基板の下敷き

 基板にベースピンを挿入するとピンが基板の裏から出っ張るので、説明書の通り基板の下に段ボールを敷きます。私は梱包に使われていたダンボールと発泡スチロールを使用しました。


治具にベースピン装着_x0000_i1100"

治具にピン

 治具にベースピンを挿します。




ベースピン挿入直前_x0000_i1139"

いざ挿入

 ベースピンの角張っている方を基板の孔に挿します。




ベースピン挿入_x0000_i1141"

挿入!

 力を入れてベースピンを挿入します。治具を小さなハンマーで叩いてもOKです。




ベースピン挿入完了_x0000_i1143"

挿入完了

 ベースピンが挿入されました。




NCとは_x0000_i1145"

NCとは

 NCとはNo Connectionのことです。説明書に書かれている通り、ここにはピンを挿しません。



全てのベースピン挿入完了_x0000_i1147"

全ピン挿入完了

 ベースピンを全て挿入しました。挿入後に半田付けするのをお忘れなく。



PCB1部品面完成_x0000_i1149"

部品面完成

 PCB1(L ch)の部品面が完成しました。
 抵抗やフィルムコンデンサーの多くに、複数のサイズに対応したピッチの孔が設けてあります。どんな部品が梱包されているかは時の運でしょうか?


真空管ソケットの修正_x0000_i1151"

ソケット修正

 説明書に従って真空管ソケットのピンの修正をします。私がSV-7の製作時に戸惑った工程が説明書に記載されていました。


真空管ソケットの半田付け_x0000_i1153"

半田付け

 ソケットは半田面への取り付けなので半田付けがしにくいです。先が尖った半田ごてがあると便利です。



PCB1完成_x0000_i1155"

PCB1完成

 これでPCB1(L ch)が完成です。
 5月1日はここで作業終了です。



PCB2完成?

PCB2完成?

 ここからは5月2日です。
 PCB2(R ch)もPCB1と全く同じく完成したつもりでしたが・・・


PCB3完成_x0000_i1159"

PCB3完成

 PCB3(メイン電源、LR独立バイアス電源)が完成しました。



部品の装着漏れを発見_x0000_i1161"

部品が!?

 PCB4完成直前何やら電解コンデンサーが1個余っている?点検してみるとPCB2のC2が付いていないのを発見!毎度そそっかしいですね (^_^;


PCB4完成_x0000_i1086"

PCB4完成

 PCB4(サブ電源、LR共通バイアス電源、保護回路)が完成しました。基板の製作は大して難しくないですね。


残った抵抗_x0000_i1087"

残った抵抗

 基板4枚が作り終わった段階で残っている抵抗は2W0.1Ω4本のみです。これは6C41Cのソケットに半田付けします。


アースポイント_x0000_i1089"

アースポイント

 基板取り付け用のスペーサーには全てスプリングワッシャーを取り付けるのですが、アースポイントのみ、代わりに菊ワッシャーを取り付けます。念の為シャーシの塗装を剥離しておきます。


ラグとショートリード_x0000_i1091"

ラグとショートリード

 ラグはシャーシに取り付ける前にショートリードを取り付けておきます。
 半田は後でコードを半田付けする時に一緒に付けます。


ラグの取り付け_x0000_i1164"

ラグ取り付け

 ラグをシャーシに取り付けました。





シャーシの部品達

電源SWとLED表面_x0000_i1080" 電源SWとLED裏面_x0000_i1081" ボリューム表面_x0000_i1082" ボリューム裏面_x0000_i1083"

 電源スイッチ、LEDとボリュームです。LEDにナットは無く、孔に圧入する仕様です。

スピーカー端子表面_x0000_i1166" スピーカー端子裏面_x0000_i1167" 入力端子表面_x0000_i1168" 入力端子裏面_x0000_i1169"

 スピーカー端子と入力端子です。

ヒューズホルダーと電源インレット_x0000_i1170" チョークコイル_x0000_i1171"

 ヒューズホルダー・電源インレットとチョークコイルです。ヒューズは小型のミゼットヒューズです。
  


電源トランス取り付け_x0000_i1084"

電源トランス

 電源トランスを取り付けました。




6C41C用ソケット取り付け_x0000_i1172"

真空管ソケット

 6C41Cのソケットを取り付けました。




プラワッシャー_x0000_i1174"

プラワッシャー

 ソケットは磁器製で割れ易いのでビスを締め付ける時、説明書に従ってプラスチック製の平ワッシャーを取り付けます。


トランスの保護_x0000_i1073"

トランス保護

 シャーシ内の配線をするのに引っ繰り返す訳ですが、トランスが傷付くといけないのでトランスが入っていた段ボールを被せます。テーブルの上でシャーシを簡単に回転させられて便利です。


基板取り付け_x0000_i1074"

基板取り付け

 完成している基板をスペーサーに取り付けます。配線を付けてしまうと基板の変更が困難なので、取り付け前に何度も確認しておきましょう。


配線チェックリスト_x0000_i1076"

配線チェックリスト

 配線1本1本にチェックリストが付いています。「これで配線漏れなし!」という親切な説明書です。でも似た名称のものがあり、「かえって間違えそうだな」という予感は当たってしまうのでした・・・


PCB4の実態配線図_x0000_i1078"

PCB4の実態配線図

 左の写真が見えますでしょうか?「L ch」と印刷されています。



PCB4の実物_x0000_i1065"

PCB4の実物

 実物は「R ch」と印刷されています。暫し悩みましたが実物が正しいと確信、配線続行です。心臓に良くないですね。


込み入った配線_x0000_i1067"

込み入った配線

 こんなにコードが沢山走っているところに半田付けか!!



半田付け成功_x0000_i1069"

半田付け成功!

 コードをよけて無事半田付け成功!半田付けの順番が良くないのか、配線の取り回しが良くないのか・・・?説明書の順番通りに配線したんですけどね・・・


点検・調整/1

配線完了!

 配線が終了したら次は調整なのですが、ここでコーヒーブレーク。調整前に何度も配線を確認しておきましょう。
 2日はここでGood Night.


曲がったピンの修正_x0000_i1177"

ピン修正

 ここからは5月3日です。
 6267の曲がったピンをラジオペンチで修正しました。
 真空管を挿さずに通電試験をし、その後6267と12BH7を挿しての点検測定をします。


総合調整_x0000_i1179"

調整中盤

 愈々6C41Cを挿しての調整です。ここからが調整本番です。



調整電圧の記録_x0000_i1181"

調整終盤

 調整は結構難しいです。ボリュームを1つ調整しただけで測定ポイントの全ての電圧が変化します。
 全てを完璧に調整するのは不可能なので「実用的妥協点」とやらに調整します。
 中点電圧が L ch 1.4V、R ch 1.7V で少し高めですが、一応許容範囲内です。


配線の仕上げ_x0000_i1061"

配線の仕上げ

 調整が終わったら配線をインシュロックで纏めます。



ボリュームのつまみ_x0000_i1062"

ボリュームのつまみ

 ボリュームのつまみを付け忘れていました。固定用の2mmの六角レンチは付属していませんので各自用意して下さい。


トランスカバー取り付け前_x0000_i1054"

カバー取り付け前

 このままトランスカバーを付けなくても特に支障は無い様に思えます。



トランスカバーの固定_x0000_i1055"

トランスカバーの固定

 トランスカバーはビス4本で固定します。




完成したアンプの全景_x0000_i1057"

全景

 5月3日、完成したアンプの全景です。
 休日の3日間で完成に漕ぎ着けました。



残った部品_x0000_i1059"

残った部品

 完成した後に残った部品です。
 多くの部品が余分に入っていて、足りない部品はありませんでした。


配線ミスの箇所_x0000_i1050"

左右逆?

 5月6日、試聴していて音が左右逆なのに気付きました。またしてもやってしまいました (^_^;
 入力も出力も間違い無し。点検していくと保護回路基板の配線ミスに気付きました。


配線修正後_x0000_i1051"

配線修正

 配線を入れ替えました。長い方は短く、足りない方はコードを足しました。




キット屋さんからの助言

 完成後キット屋さんに調整結果を報告すると有園氏より

>もう少し追い込むとデータも揃ってくると思います。
>ただし、真空管の初期段階では、どうしても調整した値が
>エージングと共に変化してきます。

>現状は上記の状態で十分と思います。
>そのままエージングをお続け頂いてエージング終了後に今一度
>調整を行うようにして下さい。

>根気よくやると値は揃ってきますので是非おためし下さい。

 とのこと。エージング後に再調整です。
因みに6C41Cは「初期変動が大きい真空管」との事ですので十分エージングしましょう。


テスターを並べて再調整_x0000_i1185"

リベンジ!再調整

 6月1日、100時間以上エージング出来た頃なので再調整に挑戦しました。 

 電源電圧 101.4V
 中点電圧 L : 0.0V、R : 0.0V
 B電圧 +B1 : 190V、-B : -177V
 アイドル電流 R24 : 9.1mV、R25 : 8.8mV、
           R24' : 9.2mV、R25' : 8.9mV


テスターに鰐口(蓑虫)クリップを使用

テスター4台

 1時間以上掛けましたがB電圧の差がどうしても縮まりません。
 店主日記にある通りテスターが4台あると便利です(4台目は写真に写っておりません)。
 因みに中点電圧の1/100Vの位はパラパラ動いて読めません。


テスターのオプション_x0000_i1047"

テスターのオプション

 ホームセンターで見かけて買ったテスターのオプションです。これがあると便利です。
 但しカードテスター等ピン先が短いと使用出来ませんのでご注意を。


キット屋さんへ報告

 早速キット屋さんに15:17報告メールを送ったところ、有園氏より16:25に返信が来ました。 

>このあたりのデータで問題はございませんのでそのままご使用頂いてかまいません

>中点電圧に差が有りませんので、動作上はかなり良い状態といえます。 

とのこと。
 相変わらずキット屋さんは対応が早いですね。
 
日曜日なのに有園さんありがとうございました。


音質

 低音に独特の響きがあります。ベースギターやピアノの低音部に豊かな響きがあり痺れます。「スピード感のある音」と表現されるSV-18Dですが、私としては独特な低音の響きの方が印象深いです。
 出力に直流カット用の電解コンデンサーが入っています。出力に電解コンデンサーが入っているなんてまるで安いトランジスターアンプの様ですが、特に音質劣化は感じられませんでした。きっと厳選されたコンデンサーなのでしょう。
 キット屋さんの試聴会ではグループA(300Bs、300Bpp等)が好みの私ですが、グループB(845s、EL34pp等)のSV-18Dは大変好みの音です。立ち上がりが大変速いアンプですが半導体アンプとは明らかに違う音です。
 
店主日記の記述だけで購入してしまったアンプですが大正解でした。これでSV-91B(この製作記を作っている間に完売してしまった様です)の半値近くなんて大変お買い得なアンプです。
 
当家のスピーカー 長谷弘工業WCW-F200Aとも相性ばっちりです。


 

【製作を終えての感想】
 何と言っても組立説明書の完成度が随分高くなりました。製作記に書くネタが随分減りました。又、文字が大きく見易くなりました。購入者層の年齢の高さが影響しているのでしょうか?(でもA4のクリアファイルには入れ難いですね)
 でも説明書が余りに至れり尽くせりだと考えなくなる嫌いがあります。いつもなら「どこから配線するのがやり易いかな」とか「ここは交流だからコードを捩ろう」とか考えるのですが、チェックリストに従って配線したため交流配線を捩り忘れてしまいました。
 基板の製作は難しくはありませんが配線が結構大変です。配線の下に半田付けしなければならない等面倒な面があります。その分「作ったぞ!」という充実感・満足感は味わえます。これが無いとキットの魅力半減です。
 又、調整が結構面倒です。テスター1台でも調整出来るので特殊な計器は必要ありません。許容範囲内であればラフに調整しても使用出来るのでそれ程神経質にならなくても良いのですが、きっちり合わせようとして大変でした(単に不器用なだけかも?)。私が今迄作ったキットの中で最も手間取りました。
 保護回路が万全なので末永く安心して使うことが出来るでしょう。でも保護回路のリレーがソケットではなく半田付けされているので、いつかは接点不良になる日が来るでしょう。かなり先の話でしょうけど交換するのは大変そうです。



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