ジャズ・オーディオの雑記帳
 by 6041のS
猫のジャッキー・マクリーン(2012.9.25)

6月の雑記帳で、ぼくが昔アーゴのズートと猫のマクリーンをよく聞いていたが、どうしたことかこの2枚のLPを失くし、アーゴのズートだけを最近入手できたので、猫のマクリーンも探さなくてはと書いた。「グッド・ベイト」で時々お会いするYTさんが、ぼくの書いた雑記帳を読まれて、ぼくのために猫のマクリーンのLPを入手してくれたのだ。こういう事は予期していなかったことであり、たいへん嬉しかった。
 The Jackie McLean Quintet Featuring Donald Byrd, Trumpet / Jubilee 1955.10.21
 ジャッキー・マクリーン23才(as)、ドナルド・バード22才(ts)、マル・ウォルドロン29才(p)、
 ダグ・ワトキンス21才(b)、ロナルド・タッカー24才(ds)

A-1 It's You Or No One
 2 Blue Doll
 3 Little Melonae

B-1 The Way You Look Tonight
 2 Mood Malody
 3 Lover Man


 久しぶりに演奏を聞いてみると、当時メンバー全員が20代と若く、演奏も非常に溌剌として若々しい、聞いていて気持ちの良い演奏に驚かされます。やはりぼくの好きなのはLover Manですね。
 ジャッキー・マクリーンは1951年にMiles DavisのDigというアルバムに、19歳で参加したのが初録音とされています。そして1955年にジョージ・ウォーリントンのAt The Bohemiaという、これもまたぼくの好きなアルバムに参加し、そしてこの猫のマクリーンで自己の初リーダアルバムを録音しています。
 ぼくの持っているジャッキー・マクリーンのアルバムを年代順にリストアップします。

「1955」
・Jackie Mclean Quartet (猫のマクリーン)

「1956」
・4,5 And 6 / Prestige
・Jackie's Pal / Prestige
・Mclean's Scene / New Jazz

「1957」25歳
・Makin' The Changes / New Jazz
・A Long Drink Of The Blues / New Jazz

「1959」
・Jackie's Bag / Blue Note
・New Soil / Blue Note
・Swing, Swang, Swingin' / Blue Note

「1960」
・Capuchin Swing / Blue Note

「1962」30歳
・Let Freedom Ring / Blue Note

「1964」
・Action / Blue Note

「1973」
Featuring Dexter Dordon Vol.1 / Steeple Chase

「1996」
・Hat Trik / with Junko Onishi / Sometin'else

 彼のアルバム以外にも、ソニー・クラークのクール・ストラッティン(1958)やマル・ウォルドロンのレフト・アローン(1959)、ドナルド・バードのフェゴ(1959)、ケニー・ドーハムのマタドール(1962)なども好きでもっている。
 しかしこうしてみると、彼が30歳になるまでの主なアルバムは持っているが、それ以降の彼が残した多くのアルバムは、ほとんど何も持っていないことを改めて認識した。彼が64才になった時に録音したハット・トリックも、ぼくは大西順子のアルバムとして入手したものである。
 やはりぼくのジャッキー・マクリーンは猫のマクリーンが原点である。


中古クラシックのLP(2012.9.28)

 今ぼくがいる部屋にクラシックのLPがあちらこちらに散乱しています。原因の一つは、中古で買い集めたLPのボックスセットが割と沢山貯まっているのですが、整理してなくて、何がどこにあるのかわからなくてリストを作りました。結果は70近いボックスセットを持っていることがわかりました。その中より改めて聞いてみようと思うピアノ演奏を持ち出したからです。
・The Debussy Preludes Book1,Book2 / Leonnard Pennario / RCA Victor
 こんなアルバムを持っているという事は、全く忘れていました。この米国のピアニストがどんな演奏をするのか想像もつきません。
・Haydn Sonatas For Keyboard, Vol.3 / Walter Klien / Vox
 このピアニストのモーツァルトのピアノソナタ演奏を聴いて、好きになりました。このアルバムも持っていることを忘れていました。Voxの録音もクリーンの音色をよく捉えています。
・J.S.Bach Well-Tempered Clavier Vol.1 / Sviatoslav Richter / Shinsekai
・J.S.Bach Well-Tempered Clavier Vol.1 / Friedrich Gulda / MPS
・J.S.Bach Well-Tempered Clavier Vol.2 / Friedrich Gulda / MPS

 バッハの平均律をリヒテルとグルダがピアノで演奏しています。リヒテルは相変わらずスケールの大きな演奏をしています。ぼくはグールドの演奏が好きですが、グルダの演奏も良いですね。録音もオスカー・ピーターソンなどのジャズピアノの録音で定評のあるMPSで、非常にクリヤーに録音されています。
 もう一つは、最近比較的安く店頭に並んだ中古LPを購入したからです。主なものをならべると以下のようになります。
・ウィーン・フィルハーモニーによる決定盤!交響曲大全集(11枚Box )/ London
 DECCAによるウィーンフィルの交響曲の録音集。このBoxセットは0.3kという価格の驚く安さにつられて入手したものです。1枚聞いてみましたが(ハイドン・交響曲100番軍隊/カール・ミュンヒンガー指揮)、さすがDECCAの録音といった素晴らしい感じです。
・モーツァルト・ピアノ協奏曲第20番・21番 / グルダ、アバド指揮・ウィーンフィル / DG
・モーツァルト・ピアノ協奏曲第25番・27番 / グルダ、アバド指揮・ウィーンフィル / DG

 これは11枚Boxよりも高かったですが、グルダのモーツァルトというのが入手理由です。
・ラフマニノフ・ピアノ協奏曲第3番 / ホロヴィッツ、オーマンディ指揮・ニューヨーク / RCA
 これもホロヴィッツのラフマニノフです。ライブ録音です。
・ブーレーズ・ピアノソナタ第2番ほか / ポリーニ / DG
 ポリーニの現代音楽です。
・ツィゴイネルワイゼン / ハイフェッツ / Victor
 ハイフェッツによるヴァイオリン小品集です。何を演奏しても切れ味鋭いハイフェッツですね。
・チャイコフスキー・ヴァイオリン協奏曲 / スターン、オーマンディ指揮・フィラデルフィア
・ブラームス・ヴァイオリン協奏曲 / スターン、メータ指揮・ニューヨーク

 いずれもCBS-SONYのLP。スターンのヴァイオリンも良いですね。
・シューベルト・交響曲第9番グレート / カラヤン指揮・ベルリンフィル / EMI
・ブルックナー・交響曲第9番 / カラヤン指揮・ベルリンフィル / DG
・チャイコフスキー・交響曲第6番悲愴 / カラヤン指揮・ベルリンフィル / DG
・ドヴォルザーク・交響曲第9番新世界 / カラヤン指揮・ベルリンフィル / EMI
・シベリウス・交響曲第5番 / カラヤン指揮・ベルリンフィル / EMI

  ぼくは今までカラヤンの演奏というと避けることが多かったのですが、今はこだわらずに何でも聞いてみようと思っています。確かにブルックナーの9番などは、少し派手すぎると思える演奏ですが、この曲の一つの美しさを表現しているようにも思います。
・ベートーヴェン・ピアノ協奏曲第5番 / アラウ、ガリエラ指揮・フィルハーモニア
・リスト・ピアノ協奏曲第1番 / フランソワ、シルヴェストリ指揮・フィルハーモニア
・チャイコフスキー・ヴァイオリン協奏曲 / フェラス、シルヴェストリ指揮・フィルハーモニア
・ベートーヴェン・ピアノソナタ悲愴、月光、熱情 / サンソン・フランソワ
・メンデルスゾーン・真夏の夜の夢 / クレンペラー指揮・フィルハーモニア

 次はEMIが制作した「世界クラシック大全集」の中の5枚です。サンソン・フランソワは好きなピアニストの一人です。
 以上中古のLPを眺めて、あれこれ考えながらこれは買おう、これは止めようと決めた結果の一覧でした。まだ20枚くらい残っていました。2時間後に思う事あってまた見に行きましたが、もう1枚もありませんでした。誰かが買っていったのです。まさに一期一会ですね。
 という事で、散乱しているクラシックのLPをとっかえ、ひっかえ聞いています。DECCAとかMPSの録音はぼくの好みです。ジャズでは悪くないと思っていますが、CBS-SONYの日本録音はクラシックでは底の浅い音というか、平面的に聞こえることがありますね。




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