ジャズ・オーディオの雑記帳
 by 6041のS
「名曲の楽しみ」吉田秀和著を楽しむ(2014.4.12)

 知立にある本屋にふらっと立ち寄って、書棚を眺めていたら「名曲の楽しみ」吉田秀和著、西川彰一編全5巻が並んでいた。全巻が揃っているのはチャンスだ と思い購入して来ました。「名曲の楽しみ」というのは、NHK FM 放送の音楽番組で、1971年から吉田秀和さんの解説で約42年間続いた。 この本はその中のエッセンスをまとめたもので、1.ピアニスト聞き比べ、2.指揮者を語る、3.珠玉のソリストたち、4.室内楽との対話、5.モーツァルト~作曲家たち、という内容になっている。尚、これ以外に「モーツァルト その音楽と生涯」というシリーズも2014年に刊行予定となっている。
 この本を読んでいると、吉田秀和氏の魅力的な語り口に引き込まれ、どうしてもここで紹介されている曲と演奏家の音楽をすぐにでも聞いてみようという気持ちになってしまう。
 第1巻のピアニスト聞き比べを例に内容を紹介します。それにはまず目次と取り上げられている作品を紹介するのが手っ取り早いと思います。

第1章 巨匠たちの思い出
1項:メトのホロヴィッツ
2項:ルービンシュタイン追悼
 ・ショパン ピアノ協奏曲第1番 ウォーレンシュタイン指揮 1953年
 ・ショパン スケルツォ第2番 1951年
 ・ショパン マズルカ第32番 1953年
 ・ショパン ポロネーズ第6番 1950年
 ・ショパン ノクターン第16番 1949年、 ワルツ第9番 1953年
 ・ショパン 三つのマズルカ 1953年
3項:ギーゼキングの思いで
 ・シューベルト 四つの即興曲 1955年
 ・バッハ 平均律クラビア曲集より第3番、第23番、第24番 1950年
 ・ドビュッシー ベルガマスク組曲 1953年
 ・ドビュッシー 版画より第3曲 1953年
4項:ギーゼキングのモーツァルト
 ・モーツァルト ピアノ・ソナタ第14番 1936年
 ・モーツァルト ピアノ協奏曲第24番 カラヤン指揮 1953年
5項:エドウィン・フィッシャーのモーツァルト
 6項・・・・9項

第2章 ロシアのピアニスト

第3章 ドビュッシーをひいた名人たち

第4章 ミケランジェリとグルダ

第5章 グールドとアルゲリッチ

第6章 十人の代表的名盤

第7章 吉田が語る日本人ピアニスト

第8章 ピアニストききくらべ

第9章 若い世代への期待

 4項のギーゼキングのモーツァルトでは、若い時と晩年の演奏を取り上げて、ギーゼキングのピアノの演奏の特徴を解説しながら、特に彼のピアノの音色がいかに美しいか、カラヤンとの演奏はまるで美しさの極致のような演奏になっている。こんなに美しさだけを追求した演奏で良いのかと、疑問すら投げかけている。同様に他の項でもそれぞれのピアニストの演奏が取り上げられており、解説を読みながら音楽を聴く楽しみが待ち構えている。
 本としても、一冊で350頁もあるが、取り上げられている演奏を楽しみながら、吉田秀和さんの解説を読んでいると、彼の放送番組を追体験して楽しめる。時間のある時にじっくりと音楽を聴きながら読書できる。さらに今年は、同じシリーズでモーツァルトについての解説本が、全5巻で出版が予定されているようである。


中古レコードの楽しみ方(2014.4.13)

 中古のクラシックレコードが比較的安価であったので、置いてあるだけすべてをまとめ買いしました。数えてみると69枚ありました。家で薄汚れたビニールシートをすべて剥がして、改めてジャケットを眺めていると、中には思いがけない物も入っています。こういうのがまとめ買いに意外性があって面白いところです。何となく良い福袋を買ったような気分になります。
 ぼくが常に手元に置いて眺めている本に、「新編 大作曲家とそのレコード 上、中、下」志鳥栄八郎編著 音楽之友社 昭和56年出版があります。1981年まで出されたレコードの中より推薦盤を志鳥栄八郎氏がまとめた大作の本です。この中の氏のコメントを一口風に引用しながら、ぼくの入手したレコードの一部を紹介します。
 ・ハイドン 弦楽四重奏「ひばり」 ウィーン・コンツェルトハウスSQ
 「ゆったりとしたテンポで旋律をぞんぶんにうたわせた、柔らかな表現に魅力がある」
 ・シューベルト 弦楽四重奏「死と乙女」 ウィーン・コンツェルトハウスSQ
 「陰影に富んだ美しさを余すところなく引き出した、極めて彫りの深い演奏」
 ・ブラームス クラリネット五重奏曲 ウラッハ(cl)ウィーン・コンツェルトハウスSQ
 「表情豊かな、いぶし銀の美しさを持った演奏」
 ・ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第15番 バリリSQ
 「ウィーンの香をたたえながら、旋律を心ゆくまで歌わせながら端然とした構えを持っている」
 以上の4枚はウエストミンスター・レーベルよりのもの。
 ・前奏曲 第1巻、第2巻
 「完璧なテクニックと繊細な感覚で精緻に描いた」
 ・映像 第1集、第2集
 「私的な情緒を大切にして、簡潔な美しさを持っている」
 ・子供の領分
 「名盤の誉れ高い演奏で、豊かな情感にあふれている」
 ・ベルガマスク組曲
 「完璧なテクニックで鮮やかに弾ききっている」
 以上、ワルター・ゲーゼキングによるドビュッシーのピアノ演奏より。
 ・ショパン 24の前奏曲集 アルフレッド・コルトー
 「詩情豊かに精妙な陰影をつけて弾き上げている」
 ・ショパン 24の練習曲 アルフレッド・コルトー
 「ショパンの詩情をこれほど見事に歌い上げた演奏というのも珍しい」
 ・ショパン 24の前奏曲集 マウリツィオ・ポリーニ
 「仕上げの美しい、詩情にあふれた演奏」
 ・モーツァルト ピアノ協奏曲第20番 グルダ(P)アバド指揮 ウィーン・フィル
 「グルダ独特のこぶしのきいた表現で、きめ細やかな音作りのうまさは彼独特のもの」
 ・ベートーヴェン ピアノ協奏曲第4番 グルダ(P)シュタイン指揮 ウィーン・フィル
 「明朗快活な気分にあふれたゆとりのある表現で、旋律を心ゆくまで歌わせ、味わい深い音楽」
 こんな調子で書いてゆくと限がないが、志鳥栄八郎推薦の一口コメントを頭に入れながら、1枚1枚のレコードを聴いてゆくと、時間のたつのも忘れて往年の名演奏を追体験できるのである。


コンサート・ホール・ソサエティのレコード(2014.4.15)

ぼくは現在50枚強のコンサート・ホール・ソサエティのレコードを持っています。

 従来は20枚くらいしか無かったのですが、先日中古レコード店をチェックしていたら、まとめて30枚くらい売りに出ていたのです。きっと若いころにコンサート・ホール・ソサエティのレコードを通信販売で購入して楽しんでいた人が、何かの事情で手放したものと思います。このレーベルには、他のメジャーレーベルには録音の少ない人が録音しているという特徴があります。C・シューリヒトなどもその一人と言えるかもしれません。ぼくの持っているのは上の表に挙げた6枚ですが、それ以外にも10枚の録音がコンサート・ホールにはあるようです。まだまだ目が離せません。

・シューマン・交響曲第3番 C・シューリヒト シュツットガルト放送響(SDR)
・R・ワーグナー・リエンチ序曲他 C・シューリヒト バイエルン放送響
・ブラームス・交響曲第4番 C・シューリヒト バイエルン放送響
・ブラームス・交響曲第3番 C・シューリヒト バーデン・バーデン・南西ドイツ
・ニコライ・ウェーバー・ロマン派集 C・シューリヒト 南西ドイツ放送響
・芸術家の生涯・不朽の舞踏音楽集 C・シューリヒト バイエルン・フランクフルト
・J・シュトラウス・ワルツとポルカ C・シューリヒト ウィーン国立歌劇場管(VSOO)
・モーツァルト・交響曲第38、41番 C・シューリヒト パリ・オペラ座管
・ブルックナー・交響曲第7番 C・シューリヒト ハーグPO
・バッハ他・クリスマス名曲選 C・シューリヒト フランクフルト管

 ぼくは、モーツァルトの交響曲を中心に彼の演奏を聴いているが、カール・シューリヒトの軽快なテンポで歯切れよく演奏し、しかも厳しかったり、ロマンチックであったりと、確信に満ちた明快な演奏が好きです。
 それ以外では、ヨーゼフ・クリップスの演奏するモーツァルト、ベートーヴェン、ウインナ・ワルツなども、このレーベルの魅力だと思っています。

野菜の播種(種まき)(2014.4.17)

 昨年、友人より緑の皮に縞の入ったマクワウリをもらい、それを食べたところ大変おいしかったので、種を捨てずにとっておきました。その種を今日播種しました。どれだけ芽が出てくるか楽しみです。このところ平岩弓枝さんが書かれた「御宿かわせみ」というシリーズの小説を立て続けに読みました。この小説の中に、夏になると冷やしたマクワウリを美味しそうに食べるというシーンが、度々出てきます。このマクワウリは縞の入ったものか、黄色い物か分かりませんが。
 併せて、イエローミニトマト、赤いミニトマト、くろ瓜、キュウリの種も播種しました。但しいずれも数年たった種なので、どのくらい芽が出てくるか不安なところがありますが、1週間くらいで様子がわかると思います。
 「野菜の種子の発芽条件について整理します」

1)種子の寿命はどのくらいか

性質 品目 備考
寿命の短いもの(1~2年) ネギ、タマネギ、ニラ、ゴボウ、ニンジン、ラッカセ 古い種は使わない
やや長寿のもの(2~3年) キャベツ・ハクサイ・カブ・ダイコン・レタス・ピー 残りの種は貯蔵
長寿のもの(3~4年) トマト、ナス、スイカ、キュウリ、カボチャ、マクワ 同上

2)発芽に対する環境条件は
 水分,温度,酸素:種子が発芽するには,適当な水分と温度と酸素が必要である。 しかし,過湿状態になると酸素が不足して,発芽しにくくなる。

(1)野菜の発芽適温のめやす

発芽適温
野菜の種類
15~20℃ レタス,シュンギク,ミツバ,セルリー,ニラ,ホウレンソウ,シソ
15~25℃ ソラマメ,エンドウ,タマネギ,ネギ
20~30℃ ダイコン,ニンジン,ナス,ゴボウ,トマト,トウガラシ,インゲンマメ,キュウリ,カボチャ,メロン,スイカ

・トマト、ナス、トウガラシ、ウリ類、インゲン、ゴボウなどは10又は15℃の最低温度がないと発芽しない。大根、キャベツなど多くの野菜は4℃前後でも発芽する。

(2)光:野菜の種類によっては,光も発芽に影響を及ぼす。

 「好光性種子」
イチゴ、ミツバ、ゴボウ、バジル、シソ、パセリ、ニンジン、春菊、インゲン、セロリ、コマツナ、レタス類、キャベツ、カブ、.etc
 「嫌光性種子」
カボチャ、トマト、ピーマン、ダイコン、メロン、スイカ、ウリ科植物、玉ねぎ、ネギ、ニラ、ナス、トウガラシ、キュウリ、.etc
 一応はこういった事も頭に入れて、野菜の播種を行う方が、発芽に対する成功の確率が高くなると思います。マクワウリの種を今の時期に蒔いたのも、発芽適温を考慮してのことである。






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