ジャズ・オーディオの雑記帳
 by 6041のS
「FMジャズ喫茶Pitch」8月3-4週放送分の収録 (2017.7.24)

レーベル別ジャズ特集も8回目となり、今回はECMを取り上げ最終回となります。レーベルで取り上げる音源を限定し、ある意味話題を集中して中身の濃い内容を、という狙いでBlue Note、Prestige、Riverside、Verve、SAVOY、Emercy、Contemporary、ECMと取り上げてきました。Jazzのレーベルはこれだけでなく、まだまだたくさんありますが、また今回取り上げたレーベルも1回で十分紹介できたのかという思いもありますが、一方では知られざる名盤をどしどし紹介したいという思いもあり、次回からはもう一度自由に選曲してみようということで進める予定です。
 さてECMレーベルであるが、これは1969年にドイツのミュンヘンにマンフレッド・アイヒャーという人が設立したレーベルで、キース・ジャレットのソロコンサートやチック・コリアのリターン・トウ・フォーエヴァーなどのアルバムに代表されるアコーステックなサウンドが特徴で、さらにテリエ・ルピダル、ヤン・ガルバレク、エンリコ・ラバなどといった欧州のジャズメンを取り上げて紹介し、アルバムを製作している。

ECM 特集の選曲
No 選曲者 演奏リーダー 曲名 アルバム名
1 大橋 Keith Jarrett The Way You Look Tonight Standards Live
2 神谷 Art Ensemble Of Chicago Funky AECO The Third Decade
3 清水 Gary Burton, Chick Corea What Game Shall We Play Today Crystal Silence
4 神谷 John Abercrombie Back-Woods Song Gateway
5 清水 Keith Jarrett All The Things You Are Standards Vol.1
6 大橋 Chick Corea Return To Forever Return To Forever

 ぼくの個人的な好みを、前面に出して意見を言うと、ECMの透き通るような涼やかに聞こえるサウンドはジャズにはしっくりこないと思っているので、ECMレーベルをあまり取り上げて聞いたことはない。しかしチック・コリアのReturn To Foreverというアルバムは当時センセーショナルな話題となったのでぼくも聞いたし、このアルバムの出だしの音はMCカートリッジの音チェックによく使った思い出がある。それからキース・ジャレットのケルン・コンサートとかサンベヤ・コンサートも話題となり一度は聞いた。比較的よく聞いたのはStandardsシリーズのピアノ・トリオである。
 大橋さんはチック・コリア、キース・ジャレットを中心としたECMの透き通るような涼やかなピアノの音色は大変好みのようである。彼が取り上げた2枚のアルバムはぼくもよく聞いたアルバムなので当時を思い出しながら聞いていた。
 神谷マスターは例によって大変懐が深く、Art Ensemble Of Chicago、John Abercrombieとバラエティに富んだ選曲をしている。時間の都合で取り上げられなかったがJan Garbarekも用意していたようである。残念ながら僕にはこれらのアルバムを初めて聞いたのであまりコメントできない。
 ぼくの選曲したアルバムCrystal SilenceのWhat Game Shall We Play Todayという曲は、チック・コリアが作曲したラ・フィエスタという曲をハービー・ハンコックとピアノのデュオで演奏したアルバムがあるが、それと同じノリでゲーリー・バートンとのデュオで大変ノリの良い演奏をしている。
 次回からはまた3者がそれぞれ選択の制限なしにアルバムを持ち寄って、あれこれとジャズの楽しさを伝えるトークで盛り上げたいと意気込んでいます。ご期待ください!

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