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ぼくは現在でもジャズのLPレコードを購入しているが、もっぱら中古レコードである。昔のようにスイング・ジャーナルのような雑誌を読んで、評判の良い新譜を一枚ずつ購入し、家に帰ってA面、B面すべてを丁寧に聞くということは少ない。中古のLPを5枚、10枚とまとめて購入すると丁寧に聞いている時間がないのである。1曲聞いて良いなと思えばそれから丁寧に聞くが、そうでなければ1曲か2曲聞いてお蔵入りすることが多い。そんなときに仲間がいて、これ中々いいよと言われて改めて聞きなおして新しい発見をすることもある。そんなことを考えるとこの番組のゲストとして参加させてもらって2年半以上やっていると、神谷マスターや大橋ナビゲーターから色々刺激をもらって視野が広がっていることを嬉しく思っている。

1)神谷:Mr. P.C. (9:19)
・Bobby Watson – Live In Europe - Perpetual Groove
・Red Record – VPA 173 (release 1984)
・Recorded live at Scimmie Milano, Italy, November 83
Alto Saxophone – Bobby Watson
Bass – Attilio Zanchi
Drums – Giampiero Prina
Piano – Piero Bassini
Soprano Saxophone – Bobby Watson
昨年の2月上旬の放送で、マスターがこのアルバムのなかのCherokeeという曲を選曲し、ぼくがまるでチャーリー・パーカーのようだと書いたが、今回はコルトレーンでよく知られたMr. P.C.である。コルトレーンがアルトサックスで演奏したらこうであろうと思われる熱演である。こういう演奏を聞くと本当に胸が熱くなる。

2)清水: It's The Talk Of The Town (4:34)
・Sir Charles Thompson And His Band (Featuring Coleman Hawkins)
・Vanguard – VRS 8009 (release 1954)
Alto Saxophone – Earle Warren
Bass – Aaron Bell
Drums – Osie Johnson
Guitar – Steve Jordan
Piano – Sir Charles Thompson
Tenor Saxophone – Coleman Hawkins
Trombone – Benny Morton
Trumpet – Emmett Berry
このIt's The Talk Of The Town(町中のうわさ)という曲は、コールマン・ホーキンスの得意な曲のようで、何枚かのLPで聞くことが出来るが、このSir Charles Thompsonとの演奏が、中間派特有のゆったりしたリズムをバックにした演奏で、美しいバラードプレイとなっている。

3)大橋:God Bless The Child (7:24 )
・Sonny Rollins – The Bridge
・RCA Victor – LPM 2527 (release 1962)
・Recorded at RCA Victor's Studio B, New York City on January 30, 1962 (B2), February 13, 1962 (A2,A3,B3), February 14, 1962 (A1,B1)
Bass – Bob Cranshaw
Drums – Ben Riley, H. T. Saunders
Guitar – Jim Hall
Tenor Sax - Sonny Rollins
ソニー・ロリンズのアルバムは、今までにWorktime、Saxophone Colossus、A Night At The Village Vanguard、On Impulse! 、Alfie、Way Out Westといった名盤が取り上げられてきたが、今回大橋さんがThe Bridgeという話題盤を取り上げた。ロリンズがスランプに陥って姿を消し、ニューヨークのイースト河にかかるウィリアムズバーグ橋で練習をしていたことにちなんだタイトルである。ロリンズについては、Tenor Madness、East Broadway Run Downなどまだまだ聞いてほしいアルバムが沢山ある。

4)神谷:Hasta Siempre (8:10 )
・Jan Garbarek - Bobo Stenson Quartet With Palle Danielsson, Jon Christensen – Witchi-Tai-To
・ECM Records – ECM 1041 ST (release 1974)
・Recorded November 27 and 28, 1973 at Arne Bendiksen Studio, Oslo
Double Bass – Palle Danielsson
Drums – Jon Christensen
Piano – Bobo Stenson
Soprano Saxophone, Tenor Saxophone – Jan Garbarek
ぼくはJan Garbarekという人が苦手である。同じソプラノサックスを演奏する人でも、コルトレーンとかスティーブ・レイシーなどは好んで聞くが、Jan Garbarekの切れの良さとは対極にあるようなふわっとした音色が好きになれないのである。これは全く好みの問題であるので、これはこれで良さもあると思うのだが。

5)清水:Opus DE Funk (8:11)
・Tal Farlow – Fuerst Set
・Xanadu Records – Xanadu 109 (release 1975)
・Recorded December 18, 1956
Contrabass – Vinnie Burke
Guitar – Tal Farlow
Piano – Eddie Costa
Vocals – Gene Williams
タル・ファーロウの1956年の傑作にTal (ノーグラン)、The Swinging Guitar of Tal Farlow (ノーグラン)、Fuerst Set (ザナドゥ)、Second Set (ザナドゥ)といったアルバムがあるが、ここではその中のFuerst SetよりOpus DE Funkを取り上げる。全盛期のタルの生き生きとした演奏を聞くことが出来る。

ぼくはこの時期になると、春・夏・野菜の種を蒔くが、今年はキャベツ、レタス、ネギ、オクラなどの芽出しは非常にうまくいったが、ミニトマトとコリアンダーの芽は全く出てこなかった。昨年入手した種で、保証期限を過ぎていたのでもう駄目だと思い、使用した種まき培土をポットからバケツに戻しておいた。
10日ほどしてバケツの中を見てみると、ミニトマトとコリアンダーの芽が出ているではないか。原因は温度である。これらの種は温度が15℃を下回ると発芽しない。それはぼくも知っていた。だからビニールでポットを囲い昼間の温度は30℃まで上げて管理していたので、それでもだめだから種が死んでいると判断したのである。やはり最低気温10℃前後では時間がかかるのである。
やはり理解することと行動することは別のことであり、実践しないとなかなか身につかない。

