by Y下 
第29回 ヴィンテージサウンドマニア

今年はおかしいぞ
今年はおかしいぞ

 大変永らくお待たせしました、昨年の終わりから大流行していたA型インフルエンザと日を置いてB型インフルエンザ、腸炎のトリプルパンチにかかってしまった、今まで風邪も引いたこともなくインフルエンザは他人事と思っていましたが自分がインフルエンザにかかるとは思いもよらなかった、
 発症したときは微熱でしたが夜遅い時間に体温計を計ると39度5分の熱がでて歩くこともできずこれがインフルエンザとは想像すらできなかった、次の日に病院で検査していただくとA型のインフルエンザと診断され一週間は人との接触は禁止になったが誰に移されたのかは不明である。
 食欲はまったく無く苦しい1週間であったが月を置いて今度はB型のインフルエンザにかかるとは体力が落ちている証拠かも・・・・・・
 病気になると音楽を聴く気力もない、やはり健康が一番!健康だからこそオーディオも音楽も楽しめるのではないだろうか、

二回に分けて登場するお二人
二回に分けて登場するお二人

 今回と次回はヴィンテージオーディオをこよなく愛する二人のマニアの方に登場していただきました、
関東は埼玉県の和光市にお住まいの片岡氏と関西は大阪府豊中市にお住まいの笹本氏をご紹介しましょう、
 和光市の片岡氏は私が所要で神奈川に行ったとき初めて自宅までお伺いさせていただきました、片岡氏は大変紳士的な人柄でマランツ#7Rのレプリカをご自分でブラックビューティーとセレンに交換してオリジナル同等の音で素晴らしいサウンドで楽しんでいます。オーディオの入口は喉から手が出るほどの良いヴィンテージプレーヤーを使い、アンプはエレキットの300BシングルとクオードⅡのアンプで奥様とクラシックからロック、ポップスまで楽しんでいます。では早速ご紹介しよう、

マランツ#7を中心としたシステム作り
マランツ#7を中心としたシステム作り

 片岡氏は埼玉県の和光市の閑静な住宅街にお住まいで2階が氏のリスニングルームになっています。最近は娘さんが会社の近くに単身で引っ越されたのを機会に娘さんの部屋が新しいリスニングルームに変わりました、
 システムは大掛かりなオーディオではありませんが見せていただいた機器を見ますとアナログ主体でマランツ#7を中心としたオーディオを構築されている。特にアナログ関係と真空管12AX7Aなどは沢山お持ちで片岡氏の拘りには目を見張るものがある。
 また片岡氏はご自身のホームページも公開されていますから是非覗いてみるのも勉強になるのではないだろうか、
片岡氏のホームページ 「My Vintage audio」で検索していただきたい、
今回は写真も沢山撮りましたが一部片岡氏のホームページの写真を拝借させていただきました。

MC用の入力トランスでピアレスとパートリッジ、その奥にカンノのトランスと大変贅沢なMCトランスを使っている。ピアレスのトランスはどちらかと云えばアメリカンサウンド的な豪快な音でジャズ、ポップス、ロック系には押し出し感の強い音ですが室内楽やソロ楽器は少し派手にもなる部分もありますがもうひとつの英国製のパートリッジのトランスをお持ちですから好みに応じて楽しんでいます。
私が訪問させていただいたときのシステムの全体でアナログマニアなら喉から手が出そうなプレーヤーシステムをお持ちで片岡氏の拘りがわかります。またスピーカーの上にはオルトフォンなどの沢山のMCカートリッジを持っているのとカートリッジのシェルリード線はことのほか力を入れている。
エレキットのプリアンプと300Bシングルアンプも時々使用しているがそのほかにはクォードのアンプも時々使用されている。
スピーカーは英国製のタンノイⅢLZとハーベスを音楽の内容で切り換えて楽しんでいる。タンノイのⅢLZはアルニコマグネットを使ったゴールドタイプです。
アナログマニアなら一度は使いたいエンパイヤのプレーヤー
かっこいいなぁ
有名なトーレンスのレコードプレーヤーと写真には写っていませんがまだガラードの401をお持ちとは羨ましい限りだ!
最近新たにセッティングされたシステムは大変バランス良くセットされている。またスピーカーの周りは余分なものが置いていないのは好感が持てます。時々スピーカーのセンターにテレビや色んな物を置かれている方がお見えですがセンターに物を置くと定位、奥行き感がなくなりますからできれば置かない方のがオーディオとしては望ましい、

片岡邸のサウンド
片岡邸のサウンド

 片岡氏は1970年代からオーディオを趣味としていますから年期の入った音作りを今日に至っていますが大変真面目で紳士的な方でお互いオーディオだけの繋がりですが初めてお会いしたとは思えない好感の持てる方です。
 片岡氏のサウンドは大げさな相手を威圧するような音ではなく長時間聴いていても疲れないサウンド作りは私とはベクトルが同じように思えた、
マニアの方の訪問は私が始めてと云っていましたが人柄の良さが音に現れている心地よいサウンドで私が聴いた限りでは特に不満点はありませんでした。
 今回お伺いしたときの試聴ではシステムの設置条件のためスピーカーと聴く側の距離が約1mの至近距離ですから出てくる音がシステムの良さ悪さがもろにわかりますが至近距離にもかかわらず喧しさや音疲れはまったくありません。
私が試聴させていただいたタンノイのⅢLZはアルニコマグネットのためか心地よいサウンドであった、
 現在の設置はスピーカーとの距離があるため音のゆったり感と広がりが出ていると思われる。欲を云えばリスニングポイントにオットマンチェアーがあればゆったり聴けるのでは・・・・・・
 またご自身でマランツ#7Rのコンデンサー、セレンを交換して楽しまれているのは立派としか言いようがない、これからも試行錯誤を繰り返してレベルアップしていただきたい、

最後に
最後に

 試聴終了後に奥様を交えながら時間を忘れてオークション談義には三人で大笑いしながら過ごさせていただき大変面白かった、私のような器の小さなマニアでも暖かく向かえて頂いたのは心に残ります。是非愛知県に来られるときがございましたら拙宅のロンドンウェスタン直系のサウンドを聴いて評価していただければさいわいです。

次回は他流試合を含めたロンドンウェスタン系パルメコスピーカーの試聴を題材にします。ここで鳴らすパルメコとウェスタン13Aは凄かった!

ページトップへ