by Y下 
第23回 アナログマニア訪問記

 「私のオーディオ人生」も早いもので23回目になりました。今迄沢山なマニア宅を訪問させて頂きますと音は人なりでその人のオーディオ人生があります。今回アナログ一筋の愛知県は春日井にお住まいのG川氏を第23回のコラムにてご紹介したいと思います。G川氏はレコード、オーディオに対しては大変拘りをお持ちでご自分のポリシーを持って取り組んでいる方です。
この方のアナログとオーディオに関しては参考になるのではないでしょうか、
G川氏の拘り
G川氏の拘り

 G川氏は大変謙虚な方で自分なりにアナログを楽しんでいますが私も共感する部分が沢山あります。G川氏のアナログへの拘りをご紹介しよう、

1.
自分は電気知識には疎いが半田コテを握って製作するのは楽しく物作りに対して積極的である。
2.
アナログ一筋で来た以上プレーヤー関係には創意工夫をして楽しみたい、
3.
アームのトラッキングエラーを少なくしたりアームの共振を抑えるための工夫と努力をして自ら回転シェルを自分のアイデアで作製した。
4.
特にシェルのリード線には拘りを持つ
5.
天候などの変化で心理状態は音の良否を決定する大きな要因と思う
6.
シェルやカートリッジの水平を保つため小型の水平器をシェルの上に乗せて使いたえず目視でチェックしている。またプレーヤーを正しく水平に保つためには4つの水平器を使って気泡が中心になるように調整している。
7.
アナログがメインでジャズを聴いているがアメリカの濃厚なジャズよりヨーロッパのジャズのが好みに合う、
8.
カートリッジはMCが好みに合いMCオンリーだが特に昇圧トランスはイギリス製を使用して純粋なヨーロッパジャズを楽しんでいる。
 以上がG川氏の拘りでアナログに対しての素直な気持ちだ、
独創的なアナログ入力
独創的なアナログ入力

 G川氏はアナログ再生において執念とも思えるアイデアを取り入れた本邦初公開の回転シェルをご紹介しよう、この回転シェルはレコードのトレースを考えたら理想的なトレース方法になるのではないだろうか、レコードの溝に対して耐えず直角になるようにカートリッジ本体が回転するようになっていますからレコードの欠点でもある内周歪が起きない構造になっているのが注目するところであります。カートリッジの取り付け方法や内部のメカニック構造はG川氏の個人秘密のため詳しくは公開できませんがレコードの溝に対して直角になるためトレース歪が皆無であるのが注目点である。
 私はメカニカルな内部構造を知っていますが残念ながら教えられません。あしからず


 G川氏本人とメインシステム、メインスピーカーはJBLのD-123、高音用は075をマルチ駆動している。メインスピーカーの上に乗っているのは名器JBLのLE-8Tである。壁には色んなレコードのジャケットやポスターが飾ってあるが根っからのジャズ大好き人間だ、
カートリッジコレクター
カートリッジコレクター

 アナログマニアの方なら沢山のカートリッジを所蔵して楽しんでいますが先程書きましたようにカートリッジはMCのみ、この中には大変高価なカートリッジも含まれています。

沢山のカートリッジを所蔵しているがすべてMCのみでこの中に超高価なEMTも持っている。

オーディオこそ創意工夫だ
オーディオこそ創意工夫だ

 G川氏は創意工夫を持って楽しんでいるオーディオマニアの1人だ、自分で工夫して楽しむ追求心のある方でカートリッジやトンアームに対して人一倍拘りをお持ちで私から見れば素晴らしいと思う、本人は電気知識が疎いと言っているわりに自作で立派な真空管アンプ、チャンネルデバイダーを製作する前向きな向上心を持った自称オーディオマニアだと感じたが写真でははっきり見えないがSUNVALLEY AUDIOさんのアンプも3台手がけて製作されしかもレコードは2999枚も所蔵しているとは凄いと思える。

G川氏のアイデアで製作された回転シェル内部構造は秘密、またリード線にも拘りがある。

このMCトランスは有名な英国製のパートリッジでヨーロッパジャズならこれがベストかも

型番は忘れましたがトーレンスのプレーヤーでトンアームは勿論SMEの3012ロングアームトーレンスのプレーヤーを2台お持ちとは羨ましい、

自作のメインアンプ、6L6GCのPPと2A3シングルアンプでJBLを鳴らしている。
写真には写っていませんがプリはエアータイト製

JBLで鳴らすヨーロッパのジャズ
JBLで鳴らすヨーロッパのジャズ

 早速試聴させて頂いたが、ずばり押し出しの強いJBLサウンドだが入力系はすべてヨーロッパ製であるから一般のJBLサウンドとは異なり爽やかなヨーロッパサウンドに仕上げているのは憎い限りだ、マルチチャンネルにもかかわらず大変繋がりが良くオーディオを意識させない音作りであった、G川氏はレコードがメインの音楽マニアなのか作る楽しみを持ったオーディオマニアなのか分からないがきっと音楽とオーディオをこよなく愛する二刀流のマニアではないだろうか、オーディオこそ拘りと自己満足の世界ですから他人からとやかく言われる筋合いはない、自分が楽しめれば良いのではないか、

 今回は愛知県にお住まいのG川氏をご紹介しましたがまだ沢山のマニアと交流があります。これからもコラムをお借りして随時ご紹介させて頂きます。
Y下のひとりごと
Y下のひとりごと

 オーディオって良い音を出すのに苦労もするがもっと難しいのは悪い音を出すのも苦労する。
ページトップへ