キット屋コラム
キット製作の楽しさについて

 皆さん、こんにちは。今回はキット製作の楽しさについて考えてみたいと思います。

 私どもは創業以来一貫して「モノづくり」の楽しさを一人でも多くの方にお伝えしたいという考えのもと、一部の完成品専売モデルを除き、多くの製品をキットと完成品の併売というかたちを採らせていただいてきました。

 これは単に価格的に安い製品をご提供したいというからではなく、キットでなければ得られない「モノづくり」の感動と歓びがあるからです。自分で作り上げたアンプやスピーカーを音楽を聴く楽しさと愛着は格別で、一台では飽き足らず、二台,三台とキット製作に挑戦される方もいらっしゃいます。

 その一方でキット製作に対して「上手に出来るだろうか」と心配のお問い合わせを下さる方もいらっしゃいます。”未経験だから”とか”学生の頃ハンダづけはやったことがあるが、本格的なキットは初めて”というような方も少なくありません。

 オーディオ製品のキットと言っても製品の形態や難易度も様々です。最大のポイントとしては「組立説明書(マニュアル)」がどの程度整備されているか、という点になります。

市場にはパーツ一式に回路図と簡単な実体配線図のみというキットもあります。これは一定の電気知識を有している方を対象としている製品と言い替えることも出来ます。また製作手順に沿って詳細なカラーマニュアルが完備されているものもあります。これは電気知識が乏しくとも手順通りに進めていけば、経験や技術レベルに左右され難い側面があります。私どものHPで閲覧いただける組立説明書(抜粋)からSV-19DとSV-miniOTLの二機種をご紹介させて頂きます。

SV-miniOTLマニュアル」(全9ページより抜粋)

SV-19Dマニュアル」(全16ページより抜粋)

 その他のポイントとしては「プリント基板」か「手配線」かという方法論の違いがあります。
最近はプリント基板のキットが多くなってきており、再現性(作り易さ)の点では大きな
メリットがあります。一方、経験豊かな方には”はモノづくりの醍醐味を味わうなら手配線”
という方も多くいらっしゃいます。


SV-miniOTL内部(プリント基板)

SV-19D内部配線(手配線)

 またアンプキットで言えばシングルとプッシュプルでは応分に工数も変わりますので、以上を総合すると、

①詳細なマニュアルが完備されている
②プリント基板のキットである
③シングルアンプから始める

が最初にキット製作にトライされる方へのお奨めということになります。加えて言えば

④製作途中の質問が可能である
⑤製作ミス時のパーツ単位の購入が可能である
⑥万一の動作不良(故障)時にメインテナンスの受付窓口がある

という点も重要であると思います。「作る歓び」と「使う感動」の両方を楽しめるキット製作の楽しさを是非多くの方に味わって頂ければ幸いです。

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